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プロ野球デキゴトロジー/10月3日

新人・田中将大が11勝目で新人王確定?【2007年10月3日】

 

試合後の田中。新人とは思えぬ貫録だ


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は10月3日だ。

 現在、パ・リーグの2位か3位かで、しのぎ合いを続ける西武楽天。2007年、チームとしては互いにクライマックスシリーズ出場を逃した悔しいシーズンであったが、1つのタイトルをめぐり、最後までバチバチの戦いがあった。新人王である。

 対象は楽天が田中将大、西武が今季から楽天に移籍した岸孝之の両投手。2007年10月3日は、田中がシーズン最終登板の日本ハム戦(フルキャスト)に先発し、1失点完投、自己最多タイ13奪三振で11勝目を挙げた日だ。

「今シーズンをいい形で締めくくろうと思っていたのでよかった」と笑顔で語った田中は、新人王について問われ、「一生に一度のチャンスなので取れることを祈っています。1年間ガムシャラにやってきたんで」と答えた。

 対して岸も10月5日のソフトバンク戦(ヤフードーム)の最終登板で9回途中まで投げ、11勝目。こちらも「気持ちよく終われてよかった。使ってくれた伊東監督に感謝です」と笑顔を見せた。この日は、退任が決まっていた伊東勤監督のラストゲームでもあった。

 これで田中が11勝7敗、防御率3.82、奪三振196、岸も勝敗はまったく同じ11勝7敗で、防御率3.40、奪三振142。ほぼ互角と言っていいだろう。

 ただ、岸は自分が大卒、田中が高卒ということもあって5日の試合後にタイトルについて聞かれると、「きょう完封だったら取れていたかもしれませんね。あまり期待していませんが」と淡々。岸の予想どおり(?)新人王には田中が輝いたが、岸にもパ・リーグ特別表彰として「優秀新人賞」が贈られている。

写真=桜井ひとし
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