週刊ベースボールONLINE

編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

村田修一自由契約の意味

 

2012年のFA移籍から6シーズンを巨人で過ごした村田修一。今季で37歳も、まだまだ衰えを見せない


 村田修一自由契約のニュースを、岡本和真はどのような思いで見ていたのだろうか。

 10月13日、巨人の鹿取義隆GMが都内で村田と面談を行い、来季の契約を結ばない旨、伝えたことが発表された。一報を受けて日大の後輩である長野久義は涙し、坂本勇人ら主力選手たちもショックを口にするなど、このニュースは巨人球団内でも驚きを持って受け止められたようだ。

 村田は2012年、横浜からFAで巨人に移籍。当時のチームの悩みの種であった三塁のポジションを任されると、同年からのリーグ3連覇に攻守で貢献。昨季も打率.302を記録しつつ25本塁打、81打点はチーム2冠の好成績で、自身3度目のゴールデン・グラブ賞も獲得するなど、35歳を超えてもなお攻守に衰えを感じさせることはなかった。

 今季はチーム方針で開幕直後こそベンチスタートが続いたが、結局、中盤戦以降はC.マギーの二塁起用などもあり、定位置を取り戻している。今季終了時点で通算2000安打まで残り135本。出場機会さえ手にすれば、来季の大記録達成も考えられていた矢先の通告だった。鹿取GMは今回の決定を「まだ選手としての力は十分にあると思う」としつつも、「チームが若返りを図るため。苦渋の決断でした」と説明している。

 これまでも巨人の野手陣の高齢化は指摘されてきたが、本来であれば若手の成長にともない、ベテランが押し出されるように出番を減らす形がベスト。ただ、そうはならないのが頭の痛いところで、村田を外し、ポジションを空けて待つような措置を取らざるを得ないのは情けない話だ。ただし、高橋由伸監督体制3年目にしてようやく本気でチームの若返りを目指していることが感じられる決断ともいえる。

 ここで注目されるのが来季で4年目を迎える岡本だ。ドラフト時は「近未来の四番候補」と当時の原辰徳監督もその長打力に期待した右の大砲で、オフの自主トレでは村田に弟子入りした経験も。その岡本、二軍ではコンスタントに結果を残してきたが、一軍に昇格すると3年で13安打、1本塁打と途端にトーンダウン。師匠にはスイングも飛距離も太鼓判を押されているが、「あとは気持ち」とメンタル面の問題を指摘されてもいる。

 その岡本は、この秋、過去2年のドラフト1位選手(16年=桜井俊貴、17年=吉川尚輝)らとともに、強化指定選手に指名されており、チームとしても来季の飛躍を厳命する存在。現在開催中のフェニックス・リーグでは今季の左翼から三塁に戻されて出場を続けており、これは球団からの強いメッセージでもある。もちろん、来季、すぐにタイトルを獲得するようなパフォーマンスまで期待されているわけではない。しかし、可能性を感じさせる結果と内容を見せなければ、村田が払った犠牲をムダにすることになる。

文=坂本 匠 写真=BBM

関連情報

関連キーワード検索

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング

コラムを探す

週刊ベースボール

バックナンバー