2018年に創刊60周年を迎える『週刊ベースボール』。おかげ様で、すでに通算3400号を超えている。途方もない企画だが、今回から1日に1冊ずつバックナンバーを紹介していきたい。いつまで連載が続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第だ。できれば末永く、お付き合いいただきたいが……。 長嶋のプロ入りとともにスタート
創刊号の表紙は巨人の長嶋(左)、広岡
今回は『1958年4月16日号』。記念すべき創刊号である。定価は30円でカラーページはない。
表紙にはこの年、立大から巨人に入団した
長嶋茂雄と、大型ショートとして人気があった
広岡達朗の2ショット。ご存じの方も多いと思うが、週べは長嶋のプロ入りとともにスタートを切った。発売は、まだシーズン開幕前だが、長嶋はオープン戦から打ちまくって話題となる。当時はプロ野球と東京六大学の人気が拮抗し、長嶋は六大学ファンを魅了したスーパースターである。この時代背景がわからないと、当時の空気感もピンとこないかもしれない。
巻頭特集は「まき起こる長嶋ブームの横顔」と題し、ゴールデン・ボーイと呼ばれ、早くも人気者となった長嶋を特集している。見出しを見ても、「偉大なるルーキー」「球史最高の三塁手」など絶賛の嵐。当時のフィーバーぶりが伝わってくる。
58年はパでは前年2年連続日本一を果たした西鉄ライオンズが黄金時代を迎えており、巨人から
与那嶺要、広岡、
堀内庄、西鉄から
中西太、
豊田泰光が出席した座談会も掲載されている。
連載も豊富で「我が家のルール」と題した夫人たちが登場する企画では、西鉄・
三原脩監督の妙子夫人が第1回のゲスト。「うちじゃ皆、“パパ、パパ”と呼ぶんですよ」と、厳しい表情が多い名将の意外な素顔を明かしている。なお三原監督の娘さんは中西と結婚。中西も三原家に同居していた。
現在の「12球団WEEKLY TOPICS」は「12球団週間報告」として1球団1ページずつ掲載。これが週べ史上最長連載である。
<次回に続く>
写真=BBM