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【大学野球】“ワセダ再建”にうってつけの新主将・小島和哉

 

早大の新主将に就任した左腕・小島は来春からキャプテンナンバー「10」を背負う(左から小島、高橋監督、岸本捕手)


 救世主になるべく、エースが立ち上がった。

 11月5日、早大は新役員を発表。主将には左腕・小島(おじま)和哉(3年・浦和学院)が就任した。“悪夢”の早慶戦からわずか6日後。2017年の公式戦最後となるフレッシュトーナメント(2年生以下)での3位決定戦敗退から2日後という、超スピード人事に、2018年にかける意気込みを感じた。しかも、負担ということから敬遠されがちである、投手兼任キャプテンの誕生は、2010年の斎藤佑樹(現日本ハム)以来である。

 10月30日、早大は慶大に連敗し、目の前でライバルの優勝を許した。しかも、1947年秋以来、実に70年ぶりの最下位(東大と同率5位)の屈辱を味わっている。小島は今季1勝とチームに貢献できず、誰よりも責任を感じていたはずだ。

 小島は浦和学院高時代、2年春のセンバツ優勝投手で、3年時には高校日本代表に名を連ねるなどキャリア十分。2014年9月、侍ジャパンで日の丸を率いたのが高橋広監督(当時、鳴門渦潮高監督)だった。

 高橋監督は翌15年から母校・早大を指揮することになり、小島も同じタイミングで入学。高橋監督は1年時から期待し、手塩にかけて育て、全幅の信頼を寄せてきた。“ワセダ再建”のため、この状況を打破するには、小島しかいないと言っていいだろう。

 意気に感じて動くタイプなだけに、新たなスタイルのリーダーシップに注目。小島は今秋までに東京六大学通算14勝をマークしており、来年はプロ入りをかけた、勝負のシーズン。今秋まで着けていた背番号「19」からキャプテンナンバー「10」を背負う来春、神宮のマウンドで仲間を鼓舞する姿が楽しみだ。

文=岡本朋祐 写真=川口洋邦
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