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初陣に挑む稲葉ジャパンの注目ポイントは?

 

11月16日の韓国戦で初陣を迎える侍ジャパン稲葉篤紀新監督。果たして、どんな采配を見せてくれるのか


 野球日本代表チームが2013年に常設化されて以降、2代目(初代は小久保裕紀監督)の侍ジャパントップチーム監督に就任した稲葉篤紀新監督の初陣が11月16日(韓国戦)に迫っている。11月9日から14日の日程で強化合宿(宮崎)を行い、東京ドームでの『アジアプロ野球チャンピオンシップ2017』に挑むわけだが、新生侍ジャパンはどのような野球を見せてくれるのだろうか。

 そもそも、『アジアプロ野球チャンピオンシップ2017』とは何か。日本、韓国、チャイニーズ・タイペイの代表3チームにより争われる新設の大会で、アジアの野球の発展をメーンのテーマとし、将来的にはアジア諸国によるチャンピオンシップへの発展を目指しているようだ。今回はその第一歩と位置づけられ、3年後の東京オリンピック、そして2021年の第5回WBCへ向けて、若い世代に国際大会を経験させる目的もあるため、今大会の参加資格は24歳以下、プロ3年目まで、オーバーエイジ枠が3名と制限が設けられており、参加選手は各国フレッシュな顔ぶれとなっている。

 侍ジャパンもトップチーム(小久保ジャパン)経験者は中日又吉克樹(オーバーエイジ)、DeNA山崎康晃巨人田口麗斗と投手3人のみで、ロースターを見ても実に新鮮。ただし、彼らが稲葉ジャパン最大のターゲットである東京オリンピックで中心になるのかといえば、そうではない。13年の小久保ジャパンの初陣も26歳以下の選手を集めての台湾遠征であったが、この時のメンバーで今春の第4回WBCにも出場したのはわずかに5選手だけである。3年後のオリンピックでは、そのWBCに出場した菅野智之(巨人)、則本昂大(楽天)、千賀滉大(ソフトバンク)、野手でも坂本勇人(巨人)、筒香嘉智(DeNA)、鈴木誠也(広島)などは健在だろうし、メジャー移籍でもしていない限り、やはりWBCメンバーが中心になるだろう。

 とはいえ、13年の台湾遠征で初めて日の丸をつけた菊池涼介(広島)、秋山翔吾(西武)が、その後、日本を代表するプレーヤーへと成長を遂げたように、このような大会に関しては、選ばれた選手は飛躍のきっかけとし、チームを率いる側は新たな戦力の発掘の意味を持たせる。今大会で見るべきはやはり、WBC組を蹴落とす可能性のある選手は誰か、ということになりそうだ。

 中でも注目はキャッチャーとショート。特にキャッチャーはかつて日本代表をけん引した城島健司(元ソフトバンクほか)、里崎智也(元ロッテ)、阿部慎之助(巨人)のような、絶対的な捕手が現在の球界には見当たらない。今春のWBCで全試合に先発マスクをかぶった小林誠司(巨人)がただ1人、2年連続で規定打席に達してはいるが、稲葉監督も“3年後の正捕手候補”に関しては「3年間をかけてじっくりと見ていきたい」としている。今大会ではソフトバンクで日本一を経験した甲斐拓也(ソフトバンク)、キャッチャーとしては攻守のバランスに優れる田村龍弘(ロッテ)がおり、国際舞台でいかに投手陣を引っ張るのか、楽しみだ。

 また、京田陽太(中日)と源田壮亮(西武)のルーキーショートコンビもおもしろい。稲葉篤紀新監督も「守備がいいですし、走れるし、打撃もしぶとい。野球においてはショートというポジションも非常に大事。2人には内野の中心としてリーダーシップも発揮してもらいたい」と期待を口にする。もちろん、その先には坂本の存在が立ちはだかることになるのだが、“日本代表不動のショート”を脅かすことになるのならば、日本にとってはそれはそれで明るい話題になるのではないか。

文=坂本 匠 写真=BBM

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