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吉川尚輝は一流が認める期待の星

 

新人年は一軍わずか5試合の出場にとどまったものの、来季の飛躍が期待される巨人吉川尚輝


 このオフ、吉川尚輝の名前を何度聞いたことか。テーマはチームの若返りと正二塁手候補。高橋由伸監督のオーナー報告に始まり、キャプテンの坂本勇人はたびたびマスコミの前で、阿部慎之助はファンを集めて開催した自身のトークショーでその名前を挙げて期待を口にしている。

 今季も限られた時間ながら二遊間を組んだ坂本勇は「来年、レギュラーを絶対にとらないといけない選手」と言い切り、普段は若手に辛口な阿部も「あいつには一番期待しています。すごくポテンシャルが高い。やっぱりドラ1だけのことはある」としつつ、「本当は今年出てこないとダメだった」と言うほどの高い評価だ。

 2017年は11年ぶりにBクラス4位に沈んだ巨人は来季、V奪回とともに、若返りも重要なターゲットの1つに挙げられている。その両方のカギを握る存在が吉川尚というわけだ。そんな吉川尚の経歴をざっと紹介しておこう。

 1995年2月8日生まれの22歳。地元・岐阜の中京高(甲子園出場はない)から、こちらも岐阜県は中津川にある中京学院大へと進み、4年春(2016年)には大学選手権に初出場初優勝。同年に開催された日米野球には侍ジャパン大学代表の一員として出場し、今季のセ・リーグ新人王となった京田陽太(中日、当時日大)と二遊間を組んでいる。大学の先輩に当たる広島菊池涼介よりも「大学時点では上」の評価もあり、巨人は外れの外れながら1位で指名。1年目からの定位置奪取に期待をかけていた。

 悔やまれるのは今春の新人合同自主トレ中から悩まされた上半身の状態不良が長引いたことで、春季キャンプも三軍スタートと出遅れ。二軍では103試合に出場して経験を積んだが、C.マギーの二塁起用もあって一軍では5試合の出場にとどまっている。とはいえ、チームの最終戦となった10月3日のヤクルト戦(神宮)ではプロ初安打を含む3安打1初盗塁と、才能の片鱗も。菊池を彷彿させる絶対的なスピードと、テクニックは坂本勇らも絶賛するところで、磨けばさらに光る原石でもある。

 チームの先輩たちがこぞって期待を表したこのオフは、台湾で行われていたウィンターリーグにイースタン・リーグ選抜の一員として参加。19試合に出場して打率は.246ながら、再三の好守でチームの優勝に貢献している。1月は坂本勇に弟子入りし、合同自主トレを行う予定。「二遊間の話など、いろいろできるので、吸収してもらえれば」という先輩に学び、2月1日からの春季キャンプでどんな姿を披露してくれるだろうか。

文=坂本 匠 写真=BBM

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