週刊ベースボールONLINE

大学野球リポート

【大学野球】「パワー会」効果で本塁打量産を誓う法大・中山翔太

 

法大・中山はこの1年間で体脂肪を17パーセントから13パーセントへと絞り込んだ。右の4年生スラッガーはプロ入りを目指し、さらなるパワーアップを図っている


 トレーニングとは、自分との闘いである。仮に甘えても、最終的にはすべて自身にふりかかってくる。つまり、他人にはバレなくても、ごまかしは一切、通用しないのだ。

 そんな共通点が、3人を結びつけたのだろう。その名は『パワー会』。命名したのは慶大からドラフト2位指名で楽天に入団した岩見雅紀(187センチ110キロ)。東京六大学歴代3位の21本塁打を放ち、今季からプロでの活躍が期待される右のスラッガーである。

 大学の枠を超えて一昨年、先輩から食事に誘われたのは1学年下の186センチ95キロの法大・中山翔太(4年・履正社)。2016年11月の大学日本代表候補合宿(松山)などで、親交を深めたのがきっかけだ。

 中山は岩見と同じ右の大砲で、チーム内におけるニックネームは、タレント・なかやまきんに君にちなんで「きんに君」。週5回のウエートトレーニングで体を鍛え上げ、趣味も「筋トレ」と、食事も節制する超ストイックなアスリートである。

 さらに、昨秋まで東大の四番を務め、同秋に15年ぶりの勝ち点奪取に貢献した田口耕蔵(184センチ100キロ、大学通算4本塁打、卒業後は一般就職)が“新会員”として加わり3人となった。

 昨秋のリーグ戦後、神奈川県内の焼き肉店で開催された「パワー会」。意気投合したのは言うまでもない。中山は言う。

「岩見さん、田口さんもとても優しい。お兄さんみたいな感じです」

 3人で体重計305キロ!! 大男が肩を並べて箸をつつく姿を想像するだけもワクワクするが「岩見さんはあまり食べないんです(苦笑)」と、中山は意外な一面を明かしてくれた。

 昨秋までに大学通算7本塁打の中山は、今年は学生ラストイヤー。卒業後の進路希望は「プロ一本」と考えており、「春7本、秋7本で岩見さん(の21本塁打)に追いつきたい」と目を輝かせる。今日もトレーニングで自分と向き合い、筋肉を黙々と鍛えていることだろう。

文=岡本朋祐 写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング