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ロッテ・安田尚憲が誓う「野球への集中」

 

入寮した安田は手書きの名札をかけた


 1月9日、既婚者で入寮しないドラ6・永野将司を除くロッテの新人7人がさいたま市内のマリーンズ寮へ入寮した。ドラフト2〜6位の5人が社会人出身という“即戦力ドラフト”だったが、次々とルーキーたちが寮の玄関をくぐってくる中で、高校生ながらその堂々たる体躯は一際目を引いた。日本ハム清宮幸太郎広島中村奨成とともに「BIG3」と称された安田尚憲だ。

 与えられた部屋は昨季まで二木康太が使用していた、いわゆる“出世部屋”の「310」。「部屋も広いし、不自由なく野球に集中できる。早くプロの舞台でプレーしたい」と新たなスタートに期待を膨らませる。

 188センチ95キロの恵まれた体格、ライナーでスタンドに突き刺さる強烈な弾道、高校通算65本塁打、そして清宮のライバル。高校時代の実績と能力を考えれば大きな注目を集めるのは当然だ。そこをベースにさらに大きな飛躍を予感させるのは、ドラフト1位指名でのプロ入り、初めて親元を離れての寮生活といった環境の変化にも決して浮ついた様子を見せることがないからだ。

 かといって、周囲を寄せつけぬような緊張感を漂わせているわけではない。「東京は夜が危ないので(笑)。節制します。両親や兄からも『六本木や銀座などお金を使うところでは気をつけろ』と言われました。楽しみは結果を残してからですね」と言って周囲を笑わせる。当面のお金の管理は両親に任せるという。

 同時に、「今日からプロ野球選手としての生活が始まる。しっかりと自立して生活していきたい」という言葉もごく自然と口にする。「冬は1年間戦える体づくりをしてきた。体の状態はベスト。キャンプ初日からアピールしていきたい」と、12日から始まった新人合同自主トレにも意欲を見せる。

 自然体での野球への集中。それを貫くことができれば、チームが待望する和製大砲として花開く日はすぐに訪れるかもしれない。

文=杉浦多夢 写真=BBM
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