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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説43】強打者ソレイタが涙目になった究極の左キラー、永射保

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

左のアンダースローの先駆者


左打者キラーとして名を馳せた永射


 左のアンダースローの先駆者とも言えるのが、永射保。入団当時はオーバースローだったが、腕を徐々に下げ、1974年の太平洋(のち西武)移籍後、阪急・山田久志のマネをしてアンダースローにした。

 その際、ややインステップし、タイミングを遅らせる工夫もしている。このフォームからカーブを投げると、左打者にしたら背中から球がくる感覚でストライクになる。特に踏み込んで打つタイプの外国人選手に嫌がられ、ロッテの左打者、レロン・リーが右打席に入ったこともあるという。

「リーとの初対決では、さすがに威圧感があったんで、ヒジにぶつけてみた。次の対戦でも同じあたりに投げたら、やっと体が開いてきたんで、よしこれで大丈夫と」

 なお、リーは永射の500試合登板記念パーティーに招待され、「リーさんのおかげで選手寿命が延びた」と紹介された。

 永射がリー以上に印象に残っているのが、日本ハムソレイタだ。“サモアの怪人”とも言われた男が、打席で永射が告げられると涙目になったという。5打席連続ホームランがかかった打席で永射が登板した際は、ど真ん中に投げたのにソレイタは目をつぶって空振り。三振に切って取った。

永射保(ながい・たもつ)
1953年10月3日生まれ。鹿児島県出身。指宿商高からドラフト3位で72年広島入団。74年太平洋(のちクラウン、西武)に移籍し、左腕リリーフとして活躍。79年から3年連続、84年とリーグ最多登板。87年大洋、89年ダイエーに移り、90年限りで現役引退。2017年6月24日死去。通算成績606試合登板、44勝37敗21セーブ、防御率4.11。

写真=BBM

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