若手を育てるために
キャンプ取材で宮崎を訪れたが、まずは巨人へ行った。昨年、4位に終わった巨人だが、投手陣は大きな心配はないだろう。2年目の
畠世周は伸び盛りだし、昨年、まったく戦力にならなかった
山口俊も今年はやってくれるだろう。
菅野智之、
田口麗斗を中心に先発の数はそろいそうだし、リリーフ陣も悪くない。
巨人の問題は二塁手だろう。昨年、
マギーが務めたこともあったが、本職でない選手が付け焼刃的にやっている状態では優勝などおぼつかない。二塁手をどうするのか。そのあたり、
高橋由伸監督に聞いてみたら、「4人くらい候補はいるんですけど……」ということだった。
昨年、
西武のキャンプに行った際、
辻発彦監督にも同様のことを尋ねた。西武の場合は遊撃手。長年、レギュラーがいないポジションだったが、私は「これ、という選手がいたら、我慢して起用し続けたほうがいい」と辻監督に言った。「分かりました!」と答えた辻監督だったが、ご存じのとおり、開幕から
源田壮亮に託し、見事にレギュラーに仕立て上げた。
とにかく、とっかえひっかえではダメ。監督にも「コイツを何とかして一人前に」という気持ちがなければ選手は育たない。
現状、巨人では二塁手のレギュラー候補1番手は吉川尚輝か。足もあるし、非常に面白い存在だと思う。もちろん、競争を勝ち抜くことが大前提だが、使うならオープン戦途中から試合に出し続けなければいけない。そのあたり、高橋監督の決断に注目したい。
写真=榎本郁也