週刊ベースボールONLINE

編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

日本ハム・近藤健介が天才と呼ばれる所以

 

2018年シーズンの日本ハム打線のキーマンになりそうな近藤健介。規定打席到達での打率4割への再挑戦のシーズンになる


 アリゾナでの一次キャンプを打ち上げ、沖縄入りした日本ハムナイン。ここから一、二軍の入れ替えも頻繁に行われ、いよいよ2018年型ファイターズの全体像が見えてくる時期になる。

 大谷翔平大野奨太増井浩俊マーティンらが抜け、栗山英樹監督がどんなチームをまた作っていくのか──。ここから先のオープン戦での選手起用は興味深くもあり、例年以上に開幕に向けたラインアップ、スタメン予想は難しいシーズンでもある。

 その中で西川遥輝とともにレギュラーは間違いなく、指揮官の構想の中でも打線のキーマンに考えているのが近藤健介だ。プロ7年目の今シーズンは規定打席に到達しての打率4割の期待も懸かり、アリゾナキャンプでも、その卓越したミート力は視察に訪れていたメジャー関係者もうならせていた。

 近藤はなぜ安打を継続的に量産できたのか──。その理由の一端を、同年齢で公私ともに仲の良いチームメートの松本剛がこう証言している。「たぶん近ちゃんはボールを待つときに普通のバッターが1回で判断しているのを、2回判断しているんです。だからボール球には手が止まり、フォアボールも選べる。その選球眼と技術は本当にすごいですよ」

 コンマ何秒の世界で繰り広げられるバッターと投手の駆け引き、磨き抜かれたプロフェショナルの技術。当の近藤本人はテクニカルなことについてはあまり多くを語ることはないが、いま球界で最も4割に近い男の打撃術には、まだまだ明かされていない秘密があることを感じさせてくれた興味深いエピソードであった。

 メジャーに渡った大谷も「近藤さんの打撃はちょっとレベルが違う」とうなった北の天才打者・近藤健介。この男が2018年シーズン、球界に新たな歴史の1ページを刻んだとしても何ら不思議ではない。

文=松井進作 写真=山口高明
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング