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プロ野球デキゴトロジー/2月24日

ソフトバンク・王貞治監督、237日ぶりの勝利の味【2007年2月24日】

 

サヨナラ勝ちに沸くホークスベンチ


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は2月24日だ。

 2006年春、第1回WBCで日本代表を世界一に導きながらも、同年途中、ガンの手術を受けるためチームを離脱せざるを得なかったソフトバンク王貞治監督。07年2月24日は、オープン戦ではあるが、王監督が234日ぶりに指揮を執った試合だ。

 王監督は、キャンプ中のインタビューで、こう語っていた。

「もう後進に道を譲るべきかな、と思うこともある。去年の12月くらいまでは(グラウンドに戻るのは)難しいかなという気持ちだったが、今は何とかやれそう。僕から野球を取ったら何も残らないし、野球だけは飽きがこないんだよ(笑)」

 飽きがこない理由は、この日の西武戦(宮崎アイビー)でもよく分かった。

 この試合、ソフトバンク打線は5回までわずか1安打。ベンチの王監督には体に負担をかけないように特製の背もたれと尻のクッションも厚いものが準備されていたが、ほとんど座ることなく、立ちっぱなし。厳しい表情で動き回り、首をひねりながらグラウンドを見つめた。

 しかし9回裏、0対1から2点適時打で鮮やかなサヨナラ勝ち。王監督は一瞬にしてはじけんばかりの笑顔になった。王監督にとっては、06年7月2日のロッテ戦(千葉マリン)以来、237日ぶりの勝利の味となる。

「ムードをよくするためにも、いい勝ち方だったね。ただ、久しぶりに采配したと言っても、サインは出してないんだからね」と王監督は笑顔で語っていた。

写真=島田由明
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