わずか2イニングの登板だったが、まずまず順調な滑り出し
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわって「その日に何があったのか」紹介していく。今回は2月25日だ。
中日移籍で話題を集める
松坂大輔だが、2001年はプロ3年目ながら入団から2年連続最多勝と順風満帆の時期(オフに不祥事はあったが、グラウンドでは)。同年2月25日は、オープン戦初登板の対
阪神(春野)で、松坂が奪三振ショーを見せた日だ。
先発した松坂は、まず阪神先頭の
赤星憲広に150キロを3球連続して投げ込み、スタンドを沸かせる。最後はスライダーで赤星を見逃し三振に打ち取ると、ここから奪三振ショーだ。
二番・
田中秀太は外角の150キロで空振り三振。三番・
平下晃司には3球目にフォークのように落ちるスライダーを投げて空振りさせ、2ストライク1ボールと追い込んだ後、外角ストレートで空振り三振。
続く2回はクルーズをスライダーで仕留め、ペレスは変化球で2−2とした後、インハイにズバリ。ペレスは振り遅れて三振。これで先頭打者から5連続Kだ。続く
桧山進次郎は投ゴロで6連続は逃したが、まさに付け入る隙なしの投球だった。
「真っすぐがいい回転を出せるように投げました。フォームにばらつきもなかったし、抜ける球もなかった。低めに伸びていたし、70点ですかね」と松坂。
同年は結局3年連続の最多勝となった。高校、プロ、日本、アメリカで幾多の伝説を残してきた松坂。ドラゴンズのユニフォームを着てのオープン戦初登板もまもなく見られるはずだ。多くを期待するのは酷と分かってはいるが、やはり期待せずにはいられない……。
写真=島田由明