日大山形・佐藤洸太［投手／3年］

「東北大会を終えて、自信になりました」

　県大会での登板はわずか1イニングだった佐藤洸太。それが、東北大会は学法石川との1回戦の3回途中からマウンドに上がり、無失点でチームを救うと、2、3回戦も完封。花巻東との準決勝の初回で失点したが、3試合で22回1/3にゼロを並べた。

　順調にステップしてきたわけではない。9月の聖光学院との練習試合では先発し、3回で2ケタ失点。「秋はベンチ入りできないな……」と心が折れそうになった。それでも、あきらめず、与えられたチャンスでは「打者一人ひとりに当たっていく気持ちを積み重ねた」と、丁寧な投球に終始。その積み重ねが、東北大会での快投につながった。

　制球力とボールのキレが評価されている。加えて「直球よりも腕を振る意識を持っている。打者は嫌だと思う」と荒木準也監督が話す変化球も持ち味だ。秋に自信を手にした佐藤は「東北代表の自覚を持ち、できる限りの準備をして挑みたい」と、センバツへ闘志を燃やしている。

写真＝BBM