おかやま山陽高・有本雄大[投手/3年]
おかやま山陽高・有本雄大
最速142キロなのだから、もちろん速い。ただ「強い球」(堤尚彦監督)という表現のほうがしっくりくる。有本雄大は177センチ、80キロの強じんな体から繰り出す、力のある球が魅力だ。
県内屈指の量を誇る全体練習の後、スクワットで黙々と追い込み、峠を2つ越えて20キロ以上離れた自宅まで自転車をこぐ。入学時と比べ、下半身は競輪選手のようにたくましくなった。
中国大会は、難所だった高川学園との準々決勝で7安打完封。失策などでピンチもあったが、ミスをいやらしく突いてくる相手を直球勝負でねじ伏せた。
新チーム結成後、フォームを崩し、もがいていた。秋の県大会は準々決勝までの16イニングを無失点に封じながら、準決勝と3位決定戦では大量失点。マット運動など、バランスを整えるトレーニングを重点的に行い、中国大会で復活を遂げた。
練習試合を含め、ノーヒットノーランをすでに3度も達成している右腕。「全国で勝てるピッチャー」を目標に、甲子園で大暴れする。
写真=BBM