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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説98】オーナーと電話でケンカし、解任となった西本幸雄【怒れる男たち】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

スクイズを失敗して……


大毎・西本幸雄


 有名な「バカヤロー事件」だ。

 1960年、大毎−大洋の日本シリーズ。大毎の名物オーナー・永田雅一はイライラしっぱなしだった。大洋・三原脩監督の術中にはまったかのように、自慢の“ミサイル打線”が沈黙し、3連敗。特に第2戦は、2対3で迎えた8回表一死満塁からスクイズ失敗。解説者はみな「大毎はもっと攻撃的な野球をするべきだ」とスクイズを批判した。

 3戦目に負けた後、永田はついに西本幸雄監督に直接、電話をかけ、「ウチは豪快な打線がチームの看板だ。あんなコソコソした野球をするな!」と怒鳴った。西本も気が強いから言い返す。

 最後には西本が「そんなことをいちいち言うならやめます」ときっぱり。永田は「バカヤロー!」と言って電話を切った。

 その後、第4戦もスクイズ失敗があり、敗戦。すべて1点差の4連敗で大毎は敗れ、西本は監督就任1年目で優勝しながら解任となった。

写真=BBM
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