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2018セ・リーグ6球団の四番事情は?

 

優勝するためには、そこが十分に機能していなければいけない。チームの命運を握る存在である四番。開幕カードが終わったが、果たして各球団、打線の要がどのような働きぶりを見せたか。セ・リーグ6球団の四番事情を見ていこう。

広島カープ



 若き主砲が帰ってきた。昨季8月終盤に負った右足首骨折から復帰した広島・鈴木誠也。3月30日の開幕戦(対中日、マツダ広島)では219日ぶりに「四番・右翼」でスタメン出場し、3回無死二塁で一時勝ち越しとなる適時二塁打。塁上でガッツポーズを作り、喜びを表した。「楽しかった」と故障後初となるフル出場に笑顔を見せた鈴木。開幕3戦目となる4月1日の同カードでは休養するなど慎重に様子を見ながら完全復活への道を歩む。

阪神タイガース



 メジャー通算71本塁打に韓国球界で2年連続、3割30本塁打100打点以上を記録して鳴り物入りで阪神に入団したロサリオ。しかし、オープン戦は大不振で、四番として心配の声が挙がっていた。だが、巨人との開幕戦(東京ドーム)の7回に詰まりながらも来日初安打初打点を挙げると第2戦でも適時打。さらには第3戦で待望の本塁打が飛び出した。「(初ホームランは)素直にうれしいね。これからもチームに貢献できるように頑張るよ」。これで真の四番として地に足を着け、猛虎打線をけん引していきそうだ。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA・ロペス


 ここ数年は侍ジャパンでも四番を務める筒香嘉智が座っていたが、昨季の途中から筒香を三番に置き、ロペスが四番に入る。四球で勝負を避けられる可能性が比較的少ない三番で筒香を打たせたいラミレス監督の狙いだ。昨季シーズン終盤から日本シリーズは四番・筒香で戦った時期もあったが、2018年開幕からは再びロペスが四番に座る。来日6年目を迎える大砲は昨季、打点王、最多安打の2冠に輝いた。今季も開幕のヤクルト戦(横浜)で早速1号アーチをハマスタの左中間スタンドに突き刺している。

読売ジャイアンツ


巨人・A.ゲレーロ


 昨季のセ・リーグ本塁打王で、中日から移籍のA.ゲレーロが四番に座る。オープン戦では4本塁打で期待は高かったが……。阪神との開幕3試合(東京ドーム)すべてでヒットを放ってはいるものの、3戦目の二塁打は阪神のセンター・高山俊の落球によるもので、ほか2本はいずれも単打。走者を置いた場面ではまだ、快音は響かない。中日時代はソロ本塁打が多く、チャンスにめっぽう弱いことから「ソローロ」と揶揄されていたが、果たしてどうか。開幕3戦ではその兆候が見え始めているのが気掛かりではある。

中日ドラゴンズ


中日・ビシエド


 いよいよ本領発揮となるか。メジャー66本塁打の実績を引っ提げ、2016年に鳴り物入りで中日に入団したビシエド。ケタ外れのパワーは前評判どおりだったものの、16、17年とも故障やアメリカでの市民権取得手続きの難航などもあり、2年間で計40本塁打。四番として、フルシーズンでの活躍はならなかった。今季は開幕3戦目(4月1日、対広島、マツダ広島)で2本塁打を放ち、上々のスタートに成功。初の30本塁打超えが最低限のノルマだ。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・青木宣親


 ヤクルト6年ぶりとなる開幕連勝は、新四番・青木宣親による働きが大きかった。DeNAとの開幕戦(横浜)では5打席目に日本球界復帰後初となる左前安打を放った。二塁走者の山田哲人が好スタートを切り生還。初打点もマークした。2戦目には右中間への2点適時二塁打で、先発・石川雅規の連敗ストップを好アシスト。「日に日に日本にも、チームにもなじんできている気がする」と手応えを感じている。この「つなぐ四番」がチームを押し上げてくれそうだ。

写真=BBM
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