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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説105】自信を持って投げた球を見送られ「振らんかボケ」と怒鳴った下柳剛【怒れる男たち】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

実は演技もあった



 カッカしながらも心の中は冷静。左腕・下柳剛(阪神ほか)には、そういう二面性があった。

 2007年10月1日の横浜戦(横浜スタジアム)のときもそうだ。まず、遊撃手の秀太に球が飛んだが、はじいてエラー。下柳はヒザをついたままグラブを叩きつけた。さらに次の打球もショートに飛んだが、大事にいきすぎてセカンドしかアウトにできず。次の瞬間、下柳は怒声をあげてグラブを思い切り叩きつけた。

 下柳のブチ切れ事件として有名だが、実は演技もあった。

「チームに緩みを感じていたんで、あえてやったんですよ」(下柳)

 とはいえ、マウンド上の下柳のテンションはいつも高い。納得のいく配球で追い込み、最後、これしかないという最高のフォークを投げながら中日森野将彦に見送られた際、思わず「振らんかボケ!」と怒鳴ったこともあった。

写真=BBM
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