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若手が次々にブレークするDeNA 「自主性を重んじたチーム作り」の良きお手本

 

「自主性」と「好き勝手」は違う。一歩間違えるとチームがバラバラになる危険性が


右から3番目が高橋純一氏


「J.T. STRENGTH & CONDITIONING」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は「自主性を重んじたチーム作り」についてお話させていただきます。

 前回の連載でも言及しましたが、「管理野球」と「自主性を重んじた野球」が比較されることが多いです。どちらも良い部分があり、「管理野球」は首脳陣が徹底的に選手を管理することでチームが安定した成績を持続するメリットがあります。ただ、徹底して管理することで選手の個性が消えてしまうことも珍しくなく、大ブレークする選手が出現しづらいと感じます。

 一方、「自主性を重んじた野球」は一歩間違えるとチームがバラバラになる危険性をはらんでいます。「自主性」と「好き勝手」は違います。私はロッテヤクルトDeNAでコンディショニングをサポートする仕事をしてきましたが、自主性の意味をはき違えて「チームのことより自分が成績を残せばいい」と考える主力選手がいました。こういう選手がいるとチームはなかなか強くなりません。

「自主性を重んじた野球」で強くなった好例がDeNAだと思います。近年に入団してくる選手は「ゆとり世代」で好きな練習だけを伸び伸びやればいいと思う選手が少なくありません。DeNAでは新人合同自主トレ中からミーティングで「自主性は好き勝手にやることではない。組織のルールの中でやらなければいけない練習がある。全体練習でやるべきことをやってから自分の色を出しなさい」とチームの考える自主性の方針を明確に伝えます。

 中堅やベテランの選手には個別で話し合いを持ち、同様にチームの考えを伝えます。「自主性」と一口に言っても受け取り方は十人十色。DeNAが考える自主性を徹底させることで勝利という最終目標へ同じ方向を目指す集団になります。DeNAから次々にブレークする若手選手が出現するのも、「自主性を重んじた野球」のコンセプトが徹底しているからだと思います。

記事・写真提供=ココカラネクスト編集部 平尾類
ココカラネクスト編集部

●高橋純一(たかはし・じゅんいち)
MLBサンディエゴ・パドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。2017年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。

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