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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

ソフトバンク・松田宣浩はバットで、ガラケーで後輩を鼓舞する

 

今季3号は後輩を勝利に導く一発となった


 昨季の最多勝投手・東浜巨が6回途中3失点と苦しみながらも、3試合目の登板となった4月17日の楽天戦(ヤフオクドーム)で今季初白星を挙げた。この日は味方打線が2回に先制点(2点)、3回に追加点(2点)を奪い援護。先制点は、東浜と同じ亜大出身の松田宣浩からもたらされた。「今日は後輩の巨(東浜)が投げているので、必死に打ちにいきました」。相手先発・岸孝之の高めストレートを左中間テラス席へ。今季3号の2ランだった。

 松田は普段、球団支給のスマートフォンのほかに、黒色のガラケー(フィーチャーフォンの別称)を使用している。「僕、電話派なんです。用件があったら(メールじゃなくて)電話をすればいい」。電話のしやすさを重視すると、折りたたみ式が良いのだという。以前、そのガラケーを見せてもらった際、電池パックのカバー部分に貼られているシールに目が留まった。東浜巨のイラストのシールだった。
 
「いろいろな選手シールの中から息子が選んだんです」。深い意味はないと教えてくれたが、シールのおかげ(!?)か、2017年シーズン、東浜は1年間ローテーションを守り日本一に貢献。16勝を挙げ、初のタイトルにも輝いた。ついに開花した東浜について、松田に聞いてみると、活躍を喜びつつも「1年活躍する投手はたくさんいるけど、それではダメ。今年(18年)も活躍すれば、ゆくゆくはプロ野球を代表するピッチャーになっていくと思うんで、連続して成績を残していく重要性を大切にしてほしい」と発破をかけた。

 大学時代、一緒にプレーすることはなかったが、同じ亜大を経て同じソフトバンクへ。松田にとって、同じ道筋をたどった東浜は気になる存在だ。「やっぱり(勝ち星が)つくとつかないでは全然違う。今日の勝ちは大きかったと思う」と松田。後輩にたくさんの勝ち星を積み重ねてもらうべく、頼もしい先輩はバットで後押ししていく。

文=菅原梨恵 写真=BBM
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