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2018パ・リーグ6球団のクローザー事情は?

 

優勝するためには、そこが十分に機能していなければいけない。チームに勝利を呼ぶ存在であるクローザー。守護神がしっかりと仕事を果たさなければ、優勝も遠ざかってしまう。パ・リーグ6球団のクローザー事情を見ていこう。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 2015年から3年連続30セーブ以上を挙げている絶対的守護神・松井裕樹が苦しんでいる。今季は4月22日現在で8試合に登板して2セーブ。無失点で切り抜けた試合は2試合のみで、防御率7.88の惨状だ。11日のオリックス戦(京セラドーム)では1点リードの9回にマウンドに上がるも同点を許し、今季4度目の救援失敗。19日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)でセーブに成功し、節目の100セーブまであと「2」としたが、完全に自信を取り戻すのはいつになるか。

埼玉西武ライオンズ



 一昨年のシーズン開幕直後、高橋朋己の故障離脱によりクローザーを任されるようになった増田達至。2年連続28セーブを挙げ、その座を不動のものとしている。ただ、昨季は5敗を喫した。同じ過ちを繰り返さぬよう、年が明け、タテに落ちるスライダーをキャンプから磨いてきた。だが、今期は開幕からここまで4セーブをマークしているが、防御率は4.50。4月20日のロッテ戦(メットライフ)では4点リードの9回に登板したが3失点を喫した。いま、好調な打線が得点を重ね、チームを引っ張っているが、投手陣の力が必要な時も来る。そのときに絶対的な存在として9回に君臨できるよう、準備をしておきたい。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・森唯斗


 絶対的守護神の離脱を誰が予想できただろう。昨季、前人未到のシーズン54セーブをマークしたサファテが右股関節痛で4月18日に登録を抹消され20日、帰国の途に就いた。長期離脱の可能性も示唆している。代役の筆頭候補は森唯斗とモイネロ。特に森はサファテが弟のように可愛がる存在だ。4月22日現在、9回のマウンドを2試合任され2セーブとしっかり役割を果している森。サファテからも「この男のことを誇りに思います。僕がいなくても、彼が素晴らしい仕事をするだろう」とエールを送られた弟分が、兄貴の留守を預かる。

北海道日本ハムファイターズ



 いまだ増井浩俊の穴を埋められていない。キャンプの段階では鍵谷陽平、新助っ人のトンキンが最有力候補だったが、鍵谷は開幕2週間前に右尺側手根屈の筋挫傷で戦線離脱。トンキンもオープン戦で不安を露呈し、ベンチは4年目の石川直也とのダブルストッパーでシーズンをスタートさせた。だが石川はすでに1度セーブ失敗。トンキンも調子に波があり、安心して任せられるレベルには至っていない。4月中の合流の可能性もある鍵谷が戻って来るまでは、調子を見極めながらの選手起用で戦っていくことになりそうだ。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・内竜也


 当初は内竜也とシェッパーズのダブルストッパーが構想されていたが、シェッパーズが不安定なこともあり内が大役を担う。ただし、開幕から5試合は圧巻の投球を見せたものの、こちらも盤石とは言えない。4月15日のソフトバンク戦(鹿児島)では1点リードの9回、柳田悠岐に特大のサヨナラ弾を浴びた。自慢のスライダーがキレており、高い奪三振率を誇る内が適任であることに違いはないだけに、勝負どころでの繊細なマネージメントが求められる。

オリックス・バファローズ


オリックス・増井浩俊


 メジャーに移籍した平野佳寿に代わり、日本ハムからFA加入の増井浩俊がクローザーを務めるも、防御率4.50、被打率.324と本調子とは遠く、フォークが高めに抜けることも多々。1点リードの9回に登板した4月12日の楽天戦(京セラドーム)は3安打を浴びて同点とされ、3点リードの22日の楽天戦(楽天生命パーク)ではセーブこそ挙げるも、今江年晶にソロ本塁打を浴びるなど“盤石”とは言い難い。1勝0敗3セーブの成績を残しているものの、投球内容は不安定だ。

写真=BBM
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