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プロ野球仰天伝説

【プロ野球仰天伝説123】広瀬叔功のショートから外野への転向は“仮病”が理由だった【爆笑&小ネタスペシャル】

 

長いプロ野球の歴史の中で、数えきれない伝説が紡がれた。その一つひとつが、野球という国民的スポーツの面白さを倍増させたのは間違いない。野球ファンを“仰天”させた伝説。その数々を紹介していこう。

かわいい後輩を思って……


南海・広瀬叔功


 1962年、遊撃から外野に転向した南海の広瀬叔功。実はこれ、かわいい後輩のためでもあった。61年に入団し、同じショートのポジションをしていた小池兼司だ。あるとき小池が泣きながら「プロに入るんじゃなかった」とこぼした。「いまの南海では出るところがない」と。

 ここで広瀬は考えた。

「もともと僕は外野のほうが好きやし、実際問題、ショートの守備は小池のほうが僕よりうまい。いま外野がベテランばかりになってきたし、僕が外野に行き、小池がショートに入ったほうがチームのためにもいいんじゃないか」

 ただ、まともに言ったら「余計なこと言うな!」と鶴岡一人監督に怒られるのは目に見えている。

 そこで広瀬は「肩が痛くてショートでは送球できない。外野なら大丈夫だと思う」と一芝居。結果的に広瀬がセンターに回り、小池はショートでそのまま定着した。

写真=BBM
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