同年8勝9敗とまたも負け越し
プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は4月26日だ。
まさに1球で天国から地獄に突き落とされた。
1995年4月26日の
ヤクルト戦(神宮)、横浜先発・
斎藤隆は伸びのある速球とキレ味抜群のフォークを駆使し、ヤクルト打線を7回までノーヒットに抑え込んでいた。ただ、相手の先発・
吉井理人も好投を見せ、互いにゼロが並ぶ。
しかし8回一死後、斎藤はミューレンを四球で歩かせると、続く
土橋勝征に許した初安打が2ラン。残り2人は三振で斬って取るも、続く9回表の援護はなく、斎藤の大記録とシーズン初勝利の2つは吹き飛んだ。斎藤は前年も登板試合になかなか味方の援護がなく、防御率3.13ながら9勝12敗と負け越し。年が変わり嫌なジンクスは消えたと思ったのだが……。
「打たれた僕が悪いんです」
斎藤の声は消え入りそうだった。
写真=BBM