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「大谷翔平に力があることは分かっていた」/エンゼルス・マルドナード捕手インタビュー

 

「ショウヘイもいるし、プレーオフの先を目指したい」


エンゼルス・マルドナード


 エンゼルスの正捕手、マーティン・マルドナードに投手・大谷翔平の印象や、メジャーで見てきた日本人選手のことなどを語ってもらった。

――投手・大谷選手はオープン戦では2試合に登板して計2回2/3を投げ被安打9、失点9、自責点8の防御率27.00と散々な成績でした。周囲からは実力を疑問視する声も出ましたが、いざ開幕すると4月1日にメジャー初登板、ちょうど1週間後の8日に本拠地初登板をして計2試合で2勝。13回で失点3、自責点3の防御率2.08という素晴らしい成績でシーズンをスタートしました。 

マルドナード この好成績はまったく不思議ではない。彼に力があることは分かっていた。オープン戦の数字は確かにひどいものだけれど、アリゾナは気候が乾燥していて球が滑りやすく、操るのに苦労する。アリゾナでのスプリング・トレーニングを何年も経験してきて、そうした姿を数多く見てきた。ショウヘイもかなり戸惑ったと思う。だからオープン戦の結果は関係ないと信じていたよ。アリゾナを離れて気候が変われば、しっかりしたピッチングができるのは分かっていた。期待どおりのピッチングをしたと思う。

――2試合とも、大谷とはイニングの合間にダッグアウトでよく話をしていますね。大谷もあなたとコミュニケーションがうまくとれていいピッチングができたと言っていました。

マルドナード 今季はマウンドに行く回数が限られているから(1試合6度まで)、ほかの投手のときもダッグアウトで次のイニングはどう投げるか、といった話をしているよ。

――これまでのメジャー生活で日本選手とチームメートだったことがありますね。ブリュワーズ在籍時の2011年に斎藤隆投手と、12、13年には青木宣親外野手(現ヤクルト)と一緒でした。日本人選手にはどのような印象を持っていますか?

マルドナード 斎藤も青木も落ち着いていて、あまり感情を表に出さないようなイメージを持っている。青木は本塁打を打っても大はしゃぎしたりしなかったような覚えがあるなあ。

――ブリュワーズ時代は控えだったあなたは昨季、自己最多の131試合で先発マスクをかぶり、初めてゴールドグラブ賞に選出されました。

マルドナード とても光栄なことだと思う。やはり捕手は守備が第一だと考えているよ。

――なぜ捕手を志したのでしょう。

マルドナード プエルトリコからは昔からいい捕手がたくさん出ている。ベンジー・モリーナもそうだし、いまカージナルスにいる弟のヤディアー・モリーナもそう。殿堂入りしたイバン・ロドリゲス(1991年〜2011年、レンジャーズほか)もだし、ベニート・サンチアゴ(86年〜05年、パドレスほか)やサンディ・アロマー(88年〜07年、インディアンスほか)もいた。こうした偉大な先輩のおかげで、メジャー・リーガーになろうと思ったら捕手だ、という気持ちがあったんだ。

――捕手は扇の要ですから、そこがしっかりすると強いチームになりますしね。

マルドナード ショウヘイもいるし、今季はプレーオフに進出して、その先を目指したいね。

取材・構成=樋口浩一 写真=Getty Images
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