『T74鳥谷敬 T75糸井嘉男』
今回は間もなく発売となる
阪神のチームカードのサブセット「記録への挑戦」の中の2枚。
鳥谷敬の裏面では、「球団記録に見る鳥谷敬」と題し、試合数・安打数で
藤田平に次ぐ歴代2位(鳥谷の数字は2017年終了時点)、四球数では
掛布雅之を上回って歴代1位等々、各部門のトップ5の一覧を掲載しています。
一方の糸井嘉男は入団して以降の安打・本塁打・盗塁の推移とその累積数をグラフ化しています。これを見ると、今季を前に1500安打・150本塁打・300盗塁が目前だということが一目瞭然です。
この両方の裏面を見ると、鳥谷は功なり遂げたレジェンド選手、糸井は現役バリバリの選手といった感じですが、実は2人は1981年生まれの同級生で、ともに大学を経て04年にドラフト自由枠で入団した同期でもあるのです。
鳥谷が1年目の04年後半からレギュラーに定着したのに対し、糸井は当初投手としてプロ入りしたものの、3年目から打者に転向し、定位置を得たのが6年目の09年でしたから、やや世代がズレているような印象があります。
出番が減り、連続試合出場がストップした鳥谷に対し、今季も全試合に先発出場、打撃ベスト10にも名を連ねる糸井と、同年齢の2人が好対照なコントラストを描いています。
大相撲の世界では、「出世の早かった力士は衰えるのも早い(逆に、出世の遅かった力士は衰えるのも遅い)」というジンクスがあるのですが、これはプロ野球の世界にも当てはまる話なのでしょうか。今季37歳を迎える2人が今後どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、興味深いところです。
文=しゅりんぷ池田(スポーツカードライター)