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2018パ・リーグ6球団の四番事情は?【シーズン中盤編】

 

優勝するためには、そこが十分に機能していなければいけない。チームの命運を握る存在である四番。シーズンも中盤を迎えているが、果たして各球団、打線の要がどのような働きぶりを見せているのか。パ・リーグ6球団の四番事情を見ていこう。

福岡ソフトバンクホークス



 工藤公康監督就任以後、四番に座り続けるのが主将・内川聖一だった。勝負強く常にチームを引っ張り続けるバッティングに、たとえ不調に陥ろうとも信頼は揺るがない。今季、5月9日の西武戦(メットライフ)では2000安打を達成。しかし、その後、故障により離脱することに。そこで代役として、内川復帰後の6月17日現在も四番を務めるのが柳田悠岐。以前は重圧なのか四番に座ると成績を落としていたが、今季は四番に入っても好調をキープ。柳田らしいパワフルなバッティングで、故障者続出で危機的状態のチームを支えている。

埼玉西武ライオンズ


西武・山川穂高(左。右は大石達也


 超強力打線の四番――。今や西武打線の四番と言えば開幕からその座に就き続けている山川穂高の名前が挙がる。6月17日現在、18本塁打、60打点でリーグ2冠と抜群の勝負強さを誇る背番号33。15日の中日戦(メットライフ)では2対2の同点で迎えた10回裏、一死一、二塁で打席へ。鈴木博志が投じた151キロの内角ストレートを左翼へ弾き返し、プロ5年目で初のサヨナラ打とした。初対決で球筋が分からない相手から放った劇的打。また一つ、山川が四番として成長を果たした。

北海道日本ハムファイターズ



 好調日本ハム躍進の陰に、この男の存在は欠かせない。開幕から自身の指定席である四番にどっかと座るのは中田翔。昨年が打率.216、本塁打も6年ぶりに20本を下回ったが、今シーズン(6月16日現在)はすでに16本をマーク。打率は.261と決して高くないが、ヒットを打てなくても犠飛や進塁打などでも大きく貢献。前を打つ近藤健介の四球数が昨年に比べて伸びないのも、相手バッテリーが四番・中田を怖がっていることも要因の1つに挙げられる。キャプテンにも就任した充実のプロ11年目。頼れる北の主砲がチームを2年ぶりの頂点へと導く。

オリックス・バファローズ



 6月10日から吉田正尚が四番に座り続けている。17日現在、代名詞の“豪快なスイング”から放たれる本塁打こそ10本と量産には至っていないが、5月31日から13試合連続安打を記録するなど、打率は.311。コンスタントに結果を残すからこそ、福良淳一監督からの信頼も厚く、16日のDeNA戦(京セラドーム)では相手先発が左腕・濱口遥大、翌日の同戦も左腕の今永昇太とあって、右打者をスタメンに並べる中でも指揮官は「正尚は(投手の右左)関係ない」と四番を変えることはなかった。豪打と巧打を併せ持つ“新四番”が打線をけん引している。

千葉ロッテマリーンズ



 開幕スタメン四番は井上晴哉だったが、5月11日の西武戦(メットライフ)で角中勝也がケガから復帰すると井口資仁監督は即四番で起用。以降、その座を守っている。盗塁数は1と、指揮官が考える「一番から四番まで走れる打線」の目論見どおりかはともかく、角中は復帰後の30試合で打率.319、2本塁打22打点とバットで打線をけん引。復帰前の13勝18敗に対し、復帰後は6月16日時点で17勝13敗と、チームをしっかり上昇気流に乗せている。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 四番の座はこれまでウィーラーの指定席だったが、緊急事態発生だ。6月15日の阪神戦(楽天生命パーク)で二盗を試みた際、左手を地面に着いた際に人さし指を負傷。診断の結果、剥離骨折が判明した。競技復帰まで8週間を要するという。昨季、チームトップの31本塁打をマークした主砲の離脱は、低迷するチームに追い打ちをかけるバッドニュースとなった。ここ数戦は新助っ人のディクソンが代役を務めているが、どこまで穴埋めできるかは不透明だ。

写真=BBM
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