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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

鈴木大地と顔を突き合わせ「お天気との戦いだけはままならない」ことに気づく

 

1試合を残して10勝7敗で交流戦3位につけるロッテだが……


 交流戦の最高勝率チームはヤクルトに決まったが、交流戦自体はまだ続いている。雨天中止に泣かされた球団が多かったが、ロッテもその一つだ。

 始まりは6月8日、甲子園での阪神戦が雨で流れたことだった。もちろん雨で中止になろうと、試合前の選手たちの練習のルーティンは変わらない。それなりに疲労は蓄積される。そして11日の予備日に試合が組み込まれ、休日も消えた。

 追い打ちはその11日の阪神戦も雨で流れたことだ。試合中止が決まるとすぐにチームは一度ホテルへ戻り、選手たちは翌12日からのZOZOマリンでの6連戦のために各自で帰京。18日はZOZOマリンの予備日として空け、阪神戦は19日に組み込まれた。

 幸い、ホームでの6連戦は無事に開催された。しかし、選手たちの疲労はありありだった。チームリーダーの鈴木大地に話を聞く機会があったのは15日の巨人戦の試合前。球場入りした直後のことだったが、珍しく疲労をにじませていた。

「体は正直、きつい部分もあります」と言いながら、いざ取材が始まればイヤな顔ひとつ見せずに応じてくれるのが鈴木の男気あふれるところだが、取材後に球団広報から「(取材は)大丈夫でしたか?」と声を掛けられた。

「(鈴木は)ちゃんと話せましたか」という意味だと思うが、広報がそんな心配をするほどに選手たちの疲労はピークに達していたのだろう。確かにその時点で最後の休日は名古屋入りした4日の移動休日。ナゴヤドームでの5日の中日戦からZOZOマリンでの6連戦最終日の17日まで、選手たちは13連勤となった。

 だが、まだ予断を許さない。18日は神戸入りの移動休日となったが、19日の阪神戦が雨で流れるようなことになれば、阪神戦は21日に組まれることになる。阪神は20日に甲子園で、やはり雨で流れたオリックス戦を戦うことが決まっているからだ。

 そうなればロッテの選手たちは20日を宙ぶらりんのまま神戸で過ごすことになり、21日の阪神戦の翌日はZOZOマリンでの西武戦という強行スケジュールを迫られることになる……。19日の関西方面は午後から雨模様の予報だ。

 ロッテに限らずどの球団の選手たちも、ままならないお天気に翻ろうされながら懸命に戦いを続けている。そんな当たり前のことを、鈴木と顔を突き合わせることであらためて思い知らされた次第だった。

文=杉浦多夢 写真=榎本郁也
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