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パ・リーグ6球団の最多勝利投手は?

 

3月下旬に始まったシーズンも間もなく折り返し地点に差し掛かるが、各球団で現在の最多勝利投手はだれなのか? エースが順調に白星を稼いでいるのか、それとも思わぬ投手が台頭しているのか。パ・リーグ6球団の最多勝利投手を見ていこう(記録は6月24日現在)。

9勝=ロッテ・ボルシンガー



 開幕前は先発ローテ6番手の存在だったボルシンガーだが、ふたを開けてみれば6月23日の西武戦(ZOZOマリン)でハーラートップの9勝目をマークする活躍。涌井秀章が本来の姿から遠い中で表ローテの中心となっており、完全復活で裏ローテを支える石川歩とともに先発陣の強固な二本柱を形成している。開幕前の期待値の低さを考えれば、想定外の先発陣のコマ不足という現在の状況では、まさにチームの救世主と呼ぶにふさわしい活躍だ。

8勝=オリックス・アルバース



 昨季までの“先発左腕不足”を吹き飛ばしている。今季から加入した助っ人左腕が、早くも8勝(1敗)をマーク。多彩な変化球を低めに集める一方で、直球を高めのつり球で空振りを奪うなど、打者を翻ろう。球速は140キロ台前半ながら、緩急と高低を巧みに使い分けて凡打の山を築き、防御率は2.49と安定感は抜群だ。金子千尋西勇輝山岡泰輔らの白星が伸び悩む中で、新助っ人の活躍がチームを支えている。

8勝=西武・菊池雄星


西武・菊池雄星


 また、一つ段階を上った。昨年、16勝を挙げて最多勝に輝いた菊池雄星。今季はさらに進化した姿を見せている。左肩の機能低下で一時、戦線離脱したが、10試合の先発で7度のクオリティースタートを数えて、8勝をマーク。加えて一度も負け投手になっていない。150キロを超える自慢のストレートだけではなく、スライダー、カーブなど変化球の精度もさらに高くなっている。27歳になったばかりだが、チームでも年齢は上のほうになり自覚も十分。10年ぶりの優勝へ向け、このまま負けないピッチングを続ける。

7勝=日本ハム・マルティネス



 開幕から奮闘する新助っ人が、日本ハム躍進の大きな原動力となっている。今シーズンからチームに加わったマルティネスは、もはや先発陣に欠かせない。ここまで11試合に先発してクオリティースタートを果たせなかったのは2試合だけ。3試合の完投勝利を含むチームトップの7勝と先発陣をけん引している。練習に向かう姿勢も周囲の良きお手本となっており、メジャー経験も豊富な優勝請負人が大混戦の様相を呈してきたパ・リーグを勝ち抜くキーマンになる。

7勝=ソフトバンク・石川柊太



 2016年パ・リーグ最多勝投手の和田毅も、17年同タイトルの東浜巨もいない。主軸を欠く中、勝ち頭としてチームをけん引するのが石川柊太だ。2014年、育成選手としてソフトバンクに入団。3年目に支配下登録され、一軍登板を果たしてから2年目に過ぎないが、先発に、中継ぎにと必要不可欠な戦力となっている。独特の軌道を描くカーブやスライダーといった変化球は打者にとっては厄介だ。今季も開幕当初は中継ぎ起用も、離脱者の影響で先発へ。先発初登板となった4月12日の日本ハム戦(ヤフオクドーム)では中3日での登板にもかかわらず7回無失点で勝利投手に。16日の西武戦(同)から4連勝するなど、ここまで7勝をマークしている。

7勝=楽天・岸孝之



 チームが低迷する中、そしてエース・則本昂大がなかなか勝ち星を伸ばせない中、大黒柱としての役割を演じているのが、キャリア12年目の右腕・岸孝之だ。7勝1敗、防御率1.94という数字はもちろんのこと、圧巻なのはその中身だ。これまで12試合に先発してすべて6回以上を投げている。2完投のうち1つは完封で、唯一敗れたソフトバンク戦も完投負けだった。群を抜く安定感で、最下位に沈むチームを鼓舞し続けている。

写真=BBM
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