今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。 新人研修制度で海外留学を?
今回は『1963年1月7日新年特別号』。定価は10円上がって50円だ。
連載中では、また年が変わった。スタートからの1958年からは5年目。まだまだ先は長いが、ひとまず、行けるところまで行きます。
今回はON表紙。写真の印象だけだが、王貞治のまなざしに自信が灯り、長嶋茂雄と完全に並び立っている。写真も金色も鮮やかだ。
球界にも週べにも新時代が来ているようだ。
南海・
鶴岡一人監督のインタビューもあったが、そこで新人研修制度に絡む発言があった。この制度は、新人選手に研修期間を設定する新ルール。ただ、一軍出場できない期間が「50試合」「100試合」に加え、「研修外」の3クラスに分かれているようで、今一つ、その境界線が分からない。
ただ、鶴岡はこの研修制度を使い、新人を米球界に留学させるプランだった。前年秋、法政二高から入団した
村上雅則への殺し文句も「アメリカに行ってみないか」だった。
西本幸雄監督となった阪急は、大毎・
山内一弘獲得に動いていたが断念。それでも西本監督は、
「やってやれないことは絶対ない。監督を引き受けたときからきょうあることは予想していた。練習で選手の持つ力をフルで引き出し。上位チームに対抗していく」
もともと西本監督は、どうしても山内がほしかったわけではないはずだ。
大きな補強がなかったことで、逆に闘志を燃やしていたのではないか。
セ、パが試合数と開幕時期で衝突。当初は14日となっていたが、パは神宮を本拠地にする東映が、その日だと東京六大学の試合があるため4月6日からを主張している。試合数も140試合のセに対し、パは150試合を予定していた。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM