今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。 二出川審判引退
今回は『1963年4月29日号』。定価は40円だ。
1963年シーズン、パに続きセ・リーグもいよいよ開幕。甲子園では前年の覇者阪神が
巨人を迎え打ったが、巨人が2勝1敗と勝ち越した。
勝因は
長嶋茂雄のバットだ。第1戦が4打数3安打2本塁打、2戦目が3打数1安打1本塁打、3戦目が4打数2安打。長嶋のバットで2勝をつかんだと言える。
長嶋が技術的に変えたのが、引き付けることにこだわらず、ポイントをホームベース手前あたりにしたことだ。
「僕は本来前で打つバッターだ。だから自分ではこれが一番いいフォームだと思う。泳ぐようなかっこうになっても当たりが強烈なほうがいいだろう」
さらに長嶋はこのとき自分に対し、ビーンボールを投げる選手を2人挙げている。大洋・
島田源太郎と
中日・
柿本実だ。
巨人の
岩本進が失踪した、という記事があった。
1962年ファームの本塁打&打点王だ。門限破りで謹慎となったが、その後、置き手紙だけで寮から消えたらしい。
その後、父親同伴で球団と話し合いを持ったが、球界引退の意志は固いとある。
記録を見るとこの63年が大毎に移籍とあった。
「私がルールブックだ」の二出川延明パ・リーグ審判部長が突然退任した。これは審判停年制が部長である自分のまったく相談なしで決まったことへの憤りだったようだ。
あした日曜は定休日です。
<次回に続く>
写真=BBM