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2018都市対抗リポート

都市対抗優勝の大阪ガス・青柳キャプテンの苦悩。「やめたほうがいいと思っていた」/JABA公式サポ・成田沙耶加の熱視線!

 

7月13日から12日間、東京ドームで行われる第89回都市対抗野球大会。全国12地区の予選を勝ち抜いた32チームが出場する栄光の「黒獅子旗」をかけた社会人野球の祭典です。週刊ベースボールONLINEでは、都市対抗野球大会にまつわるさまざまな情報や知られざる秘話を『JABA公式サポーター』が日替わりで発信していきます。本日は成田沙耶加さんです。

キャプテンを救ったチームメート


大阪ガス・青柳匠キャプテン


 第89回都市対抗野球大会決勝は三菱重工神戸・高砂対大阪ガスと予選でも対戦した関西勢同士の顔合わせとなりました。

 どちらも勝てば初優勝となる決勝戦を制したのは大阪ガスでした。大阪ガスの青柳匠キャプテンは前回、都市対抗野球大会で準優勝した後、キャプテンに就任し今年で3年目。しかし、ずっと葛藤があったそうです。

 一昨年は1回戦敗退、昨年は予選敗退とチームの成績は低迷して「自分がキャプテンになってから成績が振るわない」と自分を責めてきました。周りからも「荷が重いのではないか」と言われ「キャプテンをやめたほうがいい」とさえ思ったといいます。

 そんな青柳選手を救ったのは「惟一心」をスローガンにかかげるチームメートでした。昨年の都市対抗野球予選敗退後、落ち込む青柳選手を食事に誘い、「背負い混みすぎです。自分たちがやりますから! 頼ってください」と声をかけたそう。それにより青柳選手は肩の荷が下り、「成績が振るわなくても、自分を信じてキャプテンに選んでくれた仲間たちのためにも」という思いで今大会に挑んだそうです。

優勝した大阪ガスナイン


「ここまでは仲間に連れてきてもらったと思います。自分は足を引っ張っていました」と話していた責任感の強い青柳選手は決勝前夜「何してるんや!」と自分自身に喝を入れ、決勝戦は8回に見事に先制のホームを踏むなど活躍し、チームの優勝に貢献しました。

 そして黒獅子旗を手にした青柳キャプテンは「僕しか受け取れない。キャプテンしか受け取れない。みんなよくついてきてくれました。本当にうれしいです」と涙を流していました。

 そこには「もうやめたほうがいいのか」と弱音を吐いていたキャプテンの姿はありませんでした。

 日本一のキャプテン、おめでとうございます!

公式サポーター日本野球連盟YouTubeチャンネル

PROFILE

左から成田沙耶加さん、豊島わかなさん、田中優美さん/写真=BBM


なりた・さやか●1990年7月30日生まれ。山梨県出身。ニックネームは「さやくま」。野球観戦歴は家族の影響で幼少時から。趣味は料理とスポーツ観戦、特技は健康食作り。

とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん」。野球観戦歴は小学生のころから。趣味はラーメン屋巡り、特技は猫の爪切り。

たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。野球観戦歴は高校1年生のころから。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。
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