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週刊ベースボール60周年記念企画

重大問題化した阪神・村山の右手/週べ1963年5月27日号

 

 今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永く、お付き合いいただきたい。

国鉄が新球場建設?


表紙は国鉄・金田正一



 今回は『1963年5月27日号』。定価は40円だ。

 入院中の阪神村山実が無期休養を発表。さらに名前を「実」から「昌史」に改名した。いわゆるゲン担ぎだが、家族全員改名したというからすごい。
 右手指が冷たくなる血行障害に加え、内臓も痛めていたようだが、入院で内臓は完全治癒。ただ、指が冷たくなる血行障害のほうはまったく症状が改善しなかったらしい。

 5月3日には国鉄スワローズが新球場を建設するとの発表があった。これは神宮第二球場を大増築するというもの。

 分かりづらいかもしれないが、当時、国鉄は後楽園を本拠地にし、神宮は東映が使用していた(本拠地まではいかない)。
 国鉄の事実上のオーナー、サンケイ社長・水野成夫の発言だった。300勝を達成した金田正一投手にために「デラックスな球場にしたい」と鼻息は荒い。

 西本幸雄監督率いる阪急は打線の不振もあって開幕から最下位にどっしり。そしてついに5月12日の東映戦で奇手に出る。
 左腕エース、梶本隆夫の「二刀流」での起用だ。
 梶本は打撃もよく前年は打率.261をマークしていた。

 ダブルヘッダーだったが、まず第1戦は「三番投手」で完投負けのノーヒット。そのまま第2戦では「三番一塁手」となった。
 根がまじめな梶本は「それだけ監督が買ってくださるわけだから一生懸命やるだけです」と語っている。

 ただ、2戦目にはタイムリーヒットもあったが、エラーもあり、一塁手起用はこの1試合だけだったようだ。
 
 前日は猛暑のため休載しました。みなさんもお体にお気を付けください。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM

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