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球界デキゴトロジー/8月1日

「生まれて初めて脳にきた」、阪神・新庄剛志の顔面キャッチ(1997年8月1日)

 

先発で好投した藪恵壹(左)と新庄。よく見ると少し腫れている


 プロ野球の歴史の中から、日付にこだわってその日に何があったのか紹介していく。今回は8月1日だ。

 記事の見出しは「打っても守っても大当たり」だった。

 8月1日、甲子園での巨人戦で、阪神のお騒がせ男、いや、お祭り男、新庄剛志がまたも魅せてくれた。
 
 試合はエースの藪恵壹が7回3分の1を1失点に抑えれば、打線も新庄の今季5度目の猛打賞をはじめ、コツコツとヒットを重ねて阪神が4対1とリードして迎えた9回表二死走者なしの場面だった。

 代打・吉村禎章の打球はやや浅いセンターフライ。阪神ファンが「もろた!」と思った瞬間だった。このセンターフライをカッコよく決めたかったのか、スライディングキャッチしようとした新庄がグラブではなく、顔面に当て落球となったのだ。

 苦痛のため、グラウンドでのたうち回った新庄だったが、幸い阪神三番手の伊藤敦規が続くカステヤーノを二ゴロに抑えゲームセット。

 新庄も藪とともにお立ち台に上がったのだが、話は顔面キャッチに集中。
 右目の下を腫らせてヒーローインタビューに臨んだ新庄は、「かなり痛いです。散々冷かされて、めちゃくちゃ恥ずかしい! 生まれて初めて脳にきました。瞬間脳みそが揺れたけど、僕があんなプレーをするから面白いんですよね」と話していた。

 落球の原因については「ネット裏の電光掲示板にボールが重なって見えなくなったんです」。

 新庄は翌日の同カードでも10号3ランを放ち、勝利に貢献している。


写真=BBM
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