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パ・リーグ6球団“2013年ドライチ”の現在地は?

 

今年がプロ6年目のシーズン――。5年前にドラフト1位で入団した選手たちは、果たしてどのようなプロ野球人生を歩み、どのような選手としてチーム内で地位を確立しているのか。パ・リーグ6球団の“2013年ドライチ”の現在地は?

北海道日本ハムファイターズ


エンゼルス・大谷翔平


 日本球界が生んだ至宝が、現在は世界最高峰の舞台で新たな挑戦に挑んでいる。2013年にドラフト1位で日本ハムに入団した大谷翔平。それまでの既成概念を壊す投打二刀流の活躍で数々の偉業を成し遂げ、2018年シーズンからはエンゼルスでプレー。メジャーでもその非凡な才能を見せつけ、一大センセーションを巻き起こした。痛めていた右ヒジの状態も回復に向かっており、シーズン終盤からはふたたび「投手・大谷」の姿も見られそうだ。世界一の選手になりたい──。この男の目指す夢のゴールはまだまだ先が見えない。

埼玉西武ライオンズ



 1年目から自然にスライドするストレートを武器に主に中継ぎで42試合に登板し、3年目の2015年には40ホールドを挙げて最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した増田達至。16年、クローザーの高橋朋己が負傷離脱したことを受け、増田がその座に就き28セーブをマーク。翌17年も28セーブと獅子の守護神としての地位を固めたが一転、今季は不調に陥った。開幕から失点を重ね、途中、中継ぎに転向したが復調せず。防御率は5.61で7月5日、二軍に降格。自らを見つめ直し、再び一軍戦力となるべくもがいている。

福岡ソフトバンクホークス



 右肩を痛めていた2017年最多勝右腕が一軍に戻ってきた。8月7日のロッテ戦(ZOZOマリン)。台風の接近により復帰戦には酷な降雨の中での登板に加え、3回には藤岡裕大の打球が左足首を直撃するアクシデントもあったが、4回を投げ抜いた。左足首は大事には至らず、右肩の状態もまずまずでひと安心。次戦14日の楽天戦(ヤフオクドーム)に登板予定だ。即戦力投手らしくルーキーイヤーの13年4月11日のオリックス戦(ヤフオクドーム)で初登板初先発デビューを果たしたが、最多勝に輝いた昨季まで決して満足いく結果を残せてこなかった東浜。先発陣の核としての働きが求められた今季、右肩関節機能不全による約2カ月半の離脱で感じた悔しさは計り知れないが、「チームのために」再スタートにかける思いは強い。

千葉ロッテマリーンズ


ロッテ・松永昂大


 2013年入団組のドラフトは4人で指名を終えたが、3位の田村龍弘は若き正捕手に、4位の加藤翔平は外野のレギュラーをうかがうまでに成長を遂げている当たり年。そして1位の松永昂大だ。変則レフティーは入団から5年連続で40試合以上に登板と、左腕不足に悩むブルペンを支え続けている。今季はストレートの威力と必殺のスライダーのキレ味が抜群で、さらに凄みを増した。時に火消しとして、時にセットアッパーとして、キャリアハイであるルーキーイヤーの58試合登板を超えるペースで投げまくっている。

オリックス・バファローズ


オリックス・松葉貴大


 開幕先発ローテを争うも、キャンプ、オープン戦で結果を残せず。今季初登板は4月1日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)での中継ぎ。ここでも2/3回1失点と結果を残せず、二軍落ちし、昇格後の5月25日のロッテ戦(ほっと神戸)で今季初先発も3回4失点と、またも精彩を欠き、再び登録抹消された。だが、田嶋大樹の故障離脱、山岡泰輔の不振もあって8月5日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で先発のマウンドに上がると、5回3失点で今季初勝利。昨季は、開幕から先発ローテを守るも、わずか3勝(12敗)。巻き返しを図る先発左腕が、借金生活に逆戻りした苦しいチームを救う。

東北楽天ゴールデンイーグルス


楽天・森雄大


 昨季までの5シーズンのうち、一軍登板があったのは3シーズンのみ。19試合に登板して3勝6敗、防御率5.17と、大型左腕として期待されながらも殻を破れずにいる。今季は中継ぎとして4試合に登板して防御率2.89も、一軍に定着できずにいる。同期入団で2位の則本昂大がエースに君臨しており、その明暗はくっきりと分かれている。6月23日に登録を抹消されて以来、二軍登板が続いているが、9試合に登板して防御率1.18と好調を維持しているだけに、まずは再昇格のチャンスをつかみたい。

写真=Getty Images、BBM
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