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巨人・岡本和真、次なるターゲットは30本塁打、100打点?

 

自ら設定した目標を次々にクリアしていく巨人岡本和真


 大きな期待が懸けられての2年連続開幕一軍だったが、ここまでの大ブレークは周囲の予想を大きく上回っているのではないだろうか。読売巨人軍第89代四番・岡本和真の変身ぶりには、目を見張るものがある。

 プロ入りから3年間で一軍計13安打、1本塁打(新人年の1本のみ)、6打点。二軍では2年目の2016年にフレッシュオールスターMVP&ファーム日本選手権MVPなど、その力を存分に発揮してきたが、ここまで一軍では思うような結果を残すことができずにいた。

 転機となったのは危機感を抱き、西武中村剛也に合同トレーニング(17年オフ)を志願するなどして、あらためて“長距離打者としての岡本和真”を見つめ直すようになってからだ。一時は「自分は中距離打者なのか?」と迷うこともあったそうだが、中村との対話と練習を経て、持ち味が長打であることを再確認。今春キャンプでは臨時コーチを務めた松井秀喜氏(元巨人、ヤンキースほか)の言葉に耳を傾け、さらに自信を深めた。

 その後、オープン戦で打点王に輝くパフォーマンスで阿部慎之助から一塁のレギュラーの座を奪取(開幕スタメンは2年連続で昨季は左翼で出場)。開幕時点では六番だったが、オープン戦の好調をキープし、6月2日のオリックス戦(京セラドーム)で初めて四番に座ると、32打席連続無安打のスランプもくぐり抜け、ここまでチームで唯一、全試合に先発出場を続けている。8月30日時点で打率.306、140安打、26本塁打、80打点の堂々たる働きだ。

 週刊ベースボールでは今季、開幕2日前と球宴直前の2度、この若き大砲にインタビューを行っているが、今季に向けた目標について尋ねると、「1年間一軍」とし、「一軍にい続けることができれば、それなりの成績になっていると思います」と言うにとどめていた。具体的な数字を設定しなかったのは、この時点では自分自身でも確信が持てなかったからだろう。

 その後、一軍でのプレーを続ける中で「2ケタ本塁打、40打点」に設定。これを早々にクリアしたことで「20本塁打、80打点」に上方修正したことを球宴前のインタビューで明かしている。ところが、こちらも8月29日の広島戦(東京ドーム)で80打点に到達(この時点で26本塁打)。さらなる“修正”が必要となった。「最後までチャンスで打てるように頑張ります」と次なる目標はまだ内に秘めている岡本だが、残り22試合、「30本塁打、100打点」を目指してほしい。

文=坂本 匠 写真=BBM
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