クラブチームの日本一を決める全日本クラブ野球選手権が9月10日、メットライフドームで開幕。全国各地区を勝ち抜いた16チームにとって争われます。週刊ベースボールONLINEでは、全日本クラブ野球選手権にまつわるさまざまな情報や知られざる秘話を『JABA公式サポーター』が日替わりで発信していきます。本日は成田沙耶加さんです。 兄の背中を追って
ウイン北広島・公平竜也(左)、哲也
9月12日に行われた準々決勝、ゴールデンリバース戦に8対1で勝利し、チームの最高記録であるベスト4進出を決めたウイン北広島。
森和樹(元
巨人)、康典選手、公平(こうだいら)竜也、哲也選手と兄弟が2組存在するクラブチームならではのチームです。
両兄弟ともなんと小学生からクラブチームまで同じチームでプレーしており、その理由をうかがうと兄の影響が大きかったと言います。
公平兄弟の弟・竜也選手は小学生のときに哲也選手の野球の練習を見に行き、野球するかっこいい姿を目にして自分も野球を始めようと思ったそうです。
「兄は本当に努力の人。野球はもちろん、私生活も。そこを尊敬しています」と竜也選手。
兄・哲也選手も「人一倍声を出してチームを引っ張ってくれます」とお互い尊敬しあっている様子。
2人は普段、北海道の中でも離れた場所に住んでおり、練習日程もなかなか合わないそうですが、同じチームに兄弟がいるということが心強く、プレーしやすさにつながっていると話していました。
ウイン北広島・森康典(左)、和樹
また森兄弟は高校まで千葉県の学校でプレーし、クラブチームから北海道へ。兄・和樹選手は「まさか弟が北海道のクラブまで追ってくるとは思わなかったですよ!」と笑顔を浮かべていました。
弟・康典選手にその理由をうかがうと「小学生から今もずっとあこがれの存在。高校生のときに150キロのストレートを投げ、どんどん押していく姿に魅了され、いつかは超えていきたいと思ってやっています」と話してくださいました。
お二人は現在一緒に暮らしているそうで、休みも合えば一緒に遊ぶほど仲が良いそうです。ちなみに料理は兄の和樹さんが担当しているとか。
そんな二人の夢を伺うと、兄・和樹選手はプロの世界に戻ること、弟・康典選手はプロになることです。二人とも同じ夢を追っていました。
ウイン北広島ナイン
そんな森兄弟、公平兄弟が率いるウイン北広島は北海道地震の際、直接大きな被害は受けなかったものの、停電によりなかなか練習ができず、大会へ向かう飛行機も当日まで飛ぶか分からないという状況の中、今大会に挑んでいます。
「チームの最高成績のベスト4に並んだので最高記録を作り、地元で不安を抱えている人たちに少しでも明るい報告をしたい」(公平兄弟)
「北海道が今大変な状況なので、一つひとつ勝っていき、勇気を与えられたら」(森兄弟)
両兄弟とも北海道の方々の想いを背負って、本日の準決勝、決勝に臨みます。
兄弟ならではのチームワークにも目が離せません!
公式サポーター日本野球連盟YouTubeチャンネル PROFILE
左から成田沙耶加さん、豊島わかなさん、田中優美さん/写真=BBM
なりた・さやか●1990年7月30日生まれ。山梨県出身。ニックネームは「さやくま」。野球観戦歴は家族の影響で幼少時から。趣味は料理とスポーツ観戦、特技は健康食作り。
とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん」。野球観戦歴は小学生のころから。趣味はラーメン屋巡り、特技は猫の爪切り。
たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。野球観戦歴は高校1年生のころから。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。