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全日本クラブ野球選手権リポート

全日本クラブ野球選手権を制した大和高田クラブの“裏話”/JABA公式サポの熱視線!

 

クラブチームの日本一を決める全日本クラブ野球選手権が9月10日、メットライフドームで開幕。13日に決勝戦が行われ、大和高田クラブが頂点に立ちました。週刊ベースボールONLINEでは、全日本クラブ野球選手権にまつわるさまざまな情報や知られざる秘話を『JABA公式サポーター』が日替わりで発信していきましたが、本日が最終回です。

“勝ち”にこだわった1年間


大和高田クラブ・佐々木恭介監督


 大和高田クラブの佐々木恭介監督は就任3年目。監督就任後、全日本クラブ選手権にて1年目は2回戦敗退、2年目は準優勝と着実に階段を上っていきました。

 しかし「2年目の去年の準優勝がとても悔しかった」と佐々木監督は話します。

 去年の決勝戦で和歌山箕島球友会に惜敗し、「企業チームに勝とうが、どこのチームに勝とうが、とにかく箕島に勝たないといかん! という思いだけだった」と強いリベンジ心があったと語りました。

 和歌山箕島球友会に勝利するための対策をし、1年間のすべてをそれらに費やしたそうです。

 そして今年、決勝戦で和歌山箕島球友会と対戦し、延長10回タイブレークの末に勝利を手にし、「僕のとても厳しい練習に選手はついてきて、忠実に実践してくれた。最後は“負けた悔しさを取り返そう”というチームの気持ちが勝利につながった」と選手への思いを語りました。

 日本選手権に向けては「念願の夢でした。やっと京セラドームに戻れます!」と近鉄監督時代のホームでの試合を心待ちにしておられました。

“必ず戦おう”と誓い合った友人対決


大和高田クラブ・竹島貫太外野手


 今大会準決勝までノーヒットと苦しんでいた竹島貫太外野手。しかし決勝戦では、タイブレークの延長10回、決勝3ランを放ち大和高田クラブの優勝に大きく貢献しました。

 実は竹島外野手は、この試合に人一倍、特別な思いを持って挑んでいました。

 決勝戦を戦った和歌山箕島球友会の和田拓也投手とは、京都学園大学野球部の同期。大会期間以外も連絡を取り合う仲で「今大会の決勝で必ず戦おう」と約束をしていたそうです。

 それもそのはず。昨年、竹島外野手は1回戦から準決勝まで先発で出場したものの、決勝戦の和歌山箕島球友会戦では和田投手が左ピッチャーということで、左バッターの竹島外野手は相性を理由に出場が叶いませんでした。

 そのため今回の決勝戦は、和田投手との念願の対決でもあったのです。

 和田投手からヒットは打てなかったものの、竹島外野手は切磋琢磨し合っている貴重な同期との対戦にも喜びを噛み締めていました。

悔しさをバネに。強い気持ちを大切にした主将の牽引力


大和高田クラブ・金井春樹外野手


 和歌山箕島球友会との決勝戦を振り返り、大和高田クラブの主将・金井春樹外野手は「まさか、また同じカードで戦うとは。しかも再びタイブレークでドキドキしましたね」。

 昨年の悔しい思いを晴らすため、今シーズンは基本中の基本となる部分の練習をチーム全体でしつこく積み重ね、「クラブ選手権の決勝で勝つための練習をしてきました」と話します。

 そのため10回表に先頭打者として打席に立ったときは、緊張はあったものの練習でやってきたことを披露しようといった、どこか落ち着いた気持ちで挑めたそうです。

「今大会ではあまり力になれなかったのも事実です。日本選手権では攻守ともにチームに貢献できたら。11月の本選までは当たり前のレベルを1つでも上げられるように整えていきたい」と日本選手権優勝に向けて、チームを牽引していく力強さを感じました。

 大和高田クラブは11月に京セラドームで開催される日本選手権に出場が決定しました。勝ちにこだわる熱いチームのこれからが楽しみです!

公式サポーター日本野球連盟YouTubeチャンネル

PROFILE

左から成田沙耶加さん、豊島わかなさん、田中優美さん/写真=BBM


なりた・さやか●1990年7月30日生まれ。山梨県出身。ニックネームは「さやくま」。野球観戦歴は家族の影響で幼少時から。趣味は料理とスポーツ観戦、特技は健康食作り。

とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん」。野球観戦歴は小学生のころから。趣味はラーメン屋巡り、特技は猫の爪切り。

たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。野球観戦歴は高校1年生のころから。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。
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