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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

ベイファンが待ち望む“ハマの番長”の現場復帰

 

来季について本人に訊ねると「こればかりはタイミングですから」との答え。果たして3年ぶりの現場復帰となるか


 今季、DeNAはシーズン終盤まで巨人と3位の座を争うも最終的に3年連続のAクラス入りを逃した。開幕前には優勝候補にまで名前が挙げられながらの失速。敗因の一つに、期待されていた先発投手陣が思うような働きができなかったことが大きい。

 巻き返しを図る来季、投手コーチには2016年いっぱいで現役を引退した三浦大輔氏の招聘が有力視されている。ユニフォームを脱いだ後はあらゆる活動を「勉強」と位置づけ、グラウンド内外にわたり幅広く活動してきた。「野球の現場に、指導者として戻りたいという思いが強い」とことあるごとに、熱い思いを語っている。

 ここ2年は解説者として活躍する一方で、ときには会社の経営者と交流と持つなどより広い視野で物事を見るように努めてきた。これも近い将来、指導者として現場に復帰するための財産づくりだ。「再び勝負の世界に身を置くためには、球団から声をかけてもらえるような人間にならないと……」と三浦氏は言う。

 そんな前向きな姿勢に球団も応えている。スペシャルアドバイザーの肩書きを用意し、昨年6月にはアメリカへの野球視察をバックアップしてきた。つまり“ハマの番長”を指導者としてチームに迎え入れるための“投資”であり、DeNAでの現場復帰は規定路線と言えるだろう。

 来季、仮に復帰となれば、14年から引退まで兼任投手コーチとして飯塚悟史砂田毅樹ら若手も見てきた経験もあり、慣れ親しんだ家に戻るような感覚だろう。投手陣の建て直し、さらにその先にも期待がかかる。1998年の権藤博監督は前年のバッテリー・チーフコーチから昇格して、チームを日本一へと導いた。あのときと同じ“道筋”を重ね合せるファンは多いはずだ。

文=滝川和臣 写真=馬場高志
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