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石井GMが進める楽天改革。注目は山田哲人を盗塁王に導いた三木二軍新監督

 

楽天GMに就任して、改革を推し進めている石井一久


 10月31日、楽天の来季のコーチングスタッフが発表された。石井一久氏がGMに就任する際、「二軍の環境作りをしっかりしたいなと思います」と会見で語っていたとおり、二軍首脳陣はがらりと変わった。監督には三木肇氏、投手コーチには石井貴氏、打撃コーチは今季引退した後藤武敏氏、バッテリーコーチには野村克則氏が就任と、新たな風が入ることとなった。

 石井GMは続けてこうも語った。

「ハプニング的な優勝はいらないと思うので、東北のファンの皆さんが今年はどんな順位でフィニッシュしてくれるのかと毎年楽しみにしてくれるような、球場に来るのが楽しみな状況をしっかりと作れれば良いと思います。そのためには生え抜きのスーパースターの選手を育てていくことがすごく大事」

 毎年優勝争いを繰り広げるチームとなるためには若手の育成は必要不可欠。そのための改変と言えそうだ。そこで特に期待がかかるのが三木二軍監督だろう。三木氏にとっては初めての監督業となるが、2015年には一軍ヘッドコーチとしてヤクルトのリーグ優勝に貢献しているだけに、その手腕には期待がかかる。

 また、コーチとしては日本ハム時代に西川遥輝、ヤクルトで山田哲人を指導し、盗塁王獲得に導くだけではなく、チームの中心選手へと育て上げた。石井GMがチーム再建のために強化すべきポイントとして挙げたのが機動力や得点能力。積極的に次塁を狙う選手を二軍から育てていきたいという思いを考慮しての三木氏の招へいだったと言えそうだ。毎年盗塁数の少なさが指摘されていながら、改善されていないのが現状。どのようにチームが変わっていくのかも見所のひとつとなりそうだ。

 今季、一軍は開幕ダッシュに失敗し、最下位をひた走った。二軍も、16、17年とイースタン・リーグ2位ながら5位へと転落。その状況を打破すべく大きく陣営を変えた新生楽天が、来季以降どんな戦いを見せてくれるのか。一、二軍ともに注目していきたい。

文=阿部ちはる 写真=BBM
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