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社会人野球日本選手権リポート

悔しさをバネに。最年少監督が目指すJX-ENEOS野球部の未来/JABA公式サポ・豊島わかなの熱視線!

 

11月1日から12日間、京セラドームで行われる第44回社会人野球日本選手権。決勝まで31試合、社会人の単独チーム日本一、2018年の年間王座決定戦が繰り広げられます。週刊ベースボールONLINEでは、社会人野球日本選手権にまつわるさまざまな情報や知られざる秘話を『JABA公式サポーター』が日替わりで発信していきます。本日は豊島わかなさんです。

日々試行錯誤しながら


JX-ENEOS・山岡剛監督


「社会人野球界の監督では僕が最年少です」と爽やかな笑顔を見せてくれたのは、JX-ENEOS野球部の山岡剛監督です。現在35歳。自身も捕手としてJX-ENEOS野球部を支え、2014年12月に現役引退後は営業として15年9月から約1年間、社業に専念していたそうです。

「現役時代から、前々任の大久保秀昭監督(現・慶大監督)に『いずれコーチや監督として部に戻る機会があるかもしれないから勉強しておくように』とは言われていましたが、こんなにも早いタイミングで監督になるとは思ってもいませんでした」

 2016年12月の監督就任から早2年。JX-ENEOS野球部は日本選手権にこそ連続出場できるものの、都市対抗への出場は逃しています。選手個々の能力やチーム力は非常に高いのになぜ? と疑問に感じたので、ストレートに山岡監督に尋ねたところ、「都市対抗に関しては同じ西関東の東芝やMHPS(三菱日立パワーシステムズ)を意識しすぎてしまったな……と。あとは選手たちも“強豪エネオス”というプレッシャーを背負い過ぎてしまったという反省点はあります」。

 この反省点を払拭すべく、自分に自信をつけるためにもチーム全体で基礎の反復練習を徹底して行ったそうです。

「日本選手権の予選も正直厳しかったですが、夏に練習を強化したことで、今までの勝負弱さを覆すような勝負強い勝利ができました」

 冒頭の最年少監督という点に関しては、歴史あるチームの監督を引き受けるということに重圧はもちろんあるけれども、年齢は関係ないという山岡監督。

「一番年下ということもあり、分からないことは関東の他チームの監督たちに何でも聞いて教えてもらっています。指導には日々試行錯誤していますが、選手たちには自分の野球人生を後悔してほしくないので、アドバイスし過ぎずサポートをする気持ちでいます。“やらされている”ではなく、“自ら考えてやろう”と伝えています」

 そんな山岡監督に、これからのJX-ENEOS野球部が目指すチーム像をうかがったところ、「勝つことはもちろんですが、エネオスの野球を観て良かった! とファンから言ってもらえるようなチーム作りをしていきたいですね」と熱い想いを話してくださいました。

 11月5日、日本選手権初戦でチームはJR東日本東北に1対7で敗れてしまいましたが、チーム一丸となってあきらめずに前へ進む姿を目の当たりにし、これからも注目をしていきたいと強く感じました。

公式サポーター日本野球連盟YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC26D0n0-QuxyIghG0WqbN0A

PROFILE

左から成田沙耶加さん、豊島わかなさん、田中優美さん/写真=BBM


なりた・さやか●1990年7月30日生まれ。山梨県出身。ニックネームは「さやくま」。野球観戦歴は家族の影響で幼少時から。趣味は料理とスポーツ観戦、特技は健康食作り。

とよしま・わかな●1986年12月14日生まれ。愛知県出身。ニックネームは「豊ちゃん」。野球観戦歴は小学生のころから。趣味はラーメン屋巡り、特技は猫の爪切り。

たなか・ゆみ●1992年5月21日生まれ。神奈川県出身。ニックネームは「ゆーみん」。野球観戦歴は高校1年生のころから。趣味は動物とたわむれる、特技は脚が柔らかいこと。
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