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セ・リーグ6球団 直近の新人王は?

 

今年の新人王は11月27日に都内ホテルで行われるNPB AWARDSで発表される。果たして、どの選手が栄誉に輝くか注目されるが、ここではセ・リーグ各球団の直近で新人王に輝いた選手を紹介していこう。

読売ジャイアンツ



■澤村拓一(2011年=1年目)
29試合 11勝11敗0S 防御率2.03

 2008年の山口鉄也に始まり、09年松本哲也、10年長野久義と続き、澤村拓一が11年に4年連続で巨人から受賞した。現在はリリーフに転向しているが、入団当初は先発投手で開幕から先発ローテーション入りし、11勝(5完投)11敗、174奪三振、防御率2.03は立派な数字。レギュラーシーズン最終戦でセ・リーグの新人では江夏豊以来となる200イニングにも到達を果たした。なお、翌年も10勝を挙げて巨人では堀内恒夫以来の新人年からの連続2ケタ勝利を達成。その後、15年に抑えに転向し、16年に最多セーブを獲得している。

広島東洋カープ



■大瀬良大地(2014年=1年目)
26試合 10勝8敗0S 防御率4.05

 広島の最も近い新人王は2014年に先発として10勝8敗、防御率4.05の成績で選ばれた大瀬良大地だ。有効得票数271票のうち217票を集め、又吉克樹福谷浩司(ともに中日)らを抑えて選出された。だが翌15年、先発で敗戦が相次ぎ1勝6敗となったところでリリーフに配置転換。2セーブ20ホールドを挙げたが(シーズン通算3勝8敗)、シーズン終盤には中継ぎで打ち込まれたためチームがクライマックスシリーズ進出を逃し、ベンチで涙を流した。17年にようやく先発に復帰し10勝。それでもさらに上を目指してフォームを変えて臨んだ今季、15勝7敗、勝率.682で、最多勝利投手と勝率第一位の2冠に輝き、チームのエースの座に就いた。

阪神タイガース



■高山俊(2016年=1年目)
134試合 打率.275 8本塁打 65打点 5盗塁

 2016年開幕の中日戦(京セラドーム)、「一番・左翼」でいきなりデビューを飾った高山俊。その第1打席で左前打を放った。新人選手の開幕戦でプロ初打席初安打は、球団史上初の快挙。さらに3月29日のヤクルト戦(神宮)の1回表に初球を先頭打者本塁打となったが、これがプロ初本塁打。新人の初球先頭打者本塁打は77年ぶり、2リーグ制では史上初だった。その後も安打を積み重ね136安打を記録。シーズン通算安打の球団新人記録を更新し、同年の新人王の投票では8割以上の得票数で新人王を獲得した。だが、その後2年間は不振などもあり活躍できず、新人時代の安打数を超えていない。

中日ドラゴンズ


中日・京田陽太


■京田陽太(2017年=1年目)
141試合 打率.264 4本塁打 36打点 23盗塁

 昨季、新人王を獲得したのが京田陽太だ。日大からドラフト2位で入団し、開幕戦から遊撃のスタメンに名を連ねると、プロ初安打も放った。その後も遊撃で固定され続け、セ・リーグ新人歴代2位の149安打を放ち、新人王への道を駆け上がった。2年目の今シーズンも、正遊撃手として全143試合に出場。来季入団してくるドラフト1位の根尾昂(大阪桐蔭高)は遊撃手で、京田と定位置を争うことが予想されるが、もちろん譲る気はない。真っ向勝負で迎え撃つつもりだ。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・小川泰弘


■小川泰弘(2013年=1年目)
26試合 16勝4敗0S 防御率2.93

 ドラフト2位で入団した2013年、開幕5戦目、4月3日の広島戦(マツダ広島)でプロ初登板初先発を果たすと、7回途中2失点で同年の新人で最初の白星を手にした。7月には新人による10勝一番乗りをマーク。このシーズン、16勝を挙げ、最多勝と最高勝率のタイトルを獲得し、文句なしで新人王にも選ばれた。リーグ優勝を果たした15年には自身2度目の2ケタ勝利となる11勝を挙げる。以来、3年連続で2ケタ勝利を逃しているが、安定したピッチングでエースの地位を固めつつある。

横浜DeNAベイスターズ


DeNA山崎康晃(中)


■山崎康晃(2015年=1年目)
58試合 2勝4敗37S 防御率1.92

 2015年に、その年入団した山崎康晃が新人王に輝いている。オープン戦で先発として思うように結果が残せていなかったルーキーの山崎を、中畑清監督(当時)が開幕直前にクローザーに抜てき。すると、不規則に鋭く落ちるツーシームを決め球にセーブを重ねた。4月から5月にかけて挙げた9試合連続、5月の月間10セーブはとともに新人記録。そして、8月にはシーズン32セーブの新人最多セーブ記録を更新した。最終的には2勝4敗7ホールド37セーブ、防御率1.92で文句なしのセ・リーグ新人王に選出されている。当然、本人の努力、実力によるところが大きいが、大学時代にリリーフの経験があり、それに目をつけた中畑監督の眼力が生んだ「新人王」とも言えた。

写真=BBM
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