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パ・リーグ6球団 直近の新人王は?

 

今年の新人王は11月27日に都内ホテルで行われるNPB AWARDSで発表される。果たして、どの選手が栄誉に輝くか注目されるが、ここではパ・リーグ各球団の直近で新人王に輝いた選手を紹介していこう。

福岡ソフトバンクホークス



■攝津正(2009年=1年目)
70試合 5勝2敗0S34H 防御率1.47

 2009年に入団した攝津正は、即戦力としての期待はあったが、決してそれは高いものではなかった。しかし、それを見事に裏切る活躍で、新人王を手にした。開幕一軍入りを果たし、ファルケンボーグ馬原孝浩とともに勝利の方程式を形成。9月15日のオリックス戦(京セラドーム)でシーズン63試合目のマウンドに上がり、藤岡好明(当時ソフトバンク、現DeNA)の持つパ新人最多登板記録を更新すると、最終的な登板数を当時の球団新記録となる70試合まで伸ばし、こちらも当時の球団新記録となる39ホールドポイントをマークして最優秀中継ぎ投手にも輝いた。しかし、時は無情。ここ2、3年は結果を残せず、今季、618日ぶり白星を挙げたが、11月4日、球団から戦力外通告が発表された。トライアウトは受けず、去就については未定だ。

埼玉西武ライオンズ



■源田壮亮(2017年=1年目)
143試合 打率.270 3本塁打 57打点 37盗塁

 西武では昨年、源田壮亮が新人王に輝いた。ドラフト3位ルーキーの源田は開幕から正遊撃手の座に就く。俊足を生かした広い守備範囲と安定したスローイングで内野守備の要となり、打っても二番打者として“つなぎ役”をしっかりとこなした。盗塁も37個をマーク。源田をお手本にして、チームに先を狙う意識も植えつけられた。秋山翔吾も「ゲンは若手ですけど見本になってくれる選手」と高評価。まさにチームを変えた新人だったと言える。史上4人目の新人野手の全試合フルイニング出場も達成。文句なしの新人王選出だった。また、野手の新人王は1998年の小関竜也(西武)以来、19年ぶり。今季も2年目のジンクスにはまることなく、2年続けてフルイニング出場も達成。ゴールデン・グラブ賞を初獲得するなど、10年ぶりのリーグ優勝に貢献した。

北海道日本ハムファイターズ



■高梨裕稔(2016年=3年目)
37試合 10勝2敗0S 防御率2.38

 プロ3年目の2016年、高梨裕稔の才能がついに本格開花した。入団時から打者の手元でグンと伸びる直球で首脳陣の目をクギ付けにし、将来のエース候補として二軍で綿密な育成プランに沿って力を磨いてきた。新人王に輝いた16年は開幕一軍キップをつかみ、シーズン中盤からは先発ローテに定着して10勝をマーク。チームの10年ぶり日本一の原動力の1人になった。だが、さらなる飛躍が期待された翌17年は7勝、今季は18試合に登板して5勝に終わり、シーズン終盤は二軍での再調整となるなど悔しい1年に……。15年の新人王・有原航平とともに先発陣の軸にならないといけない存在だけに、来シーズンでの逆襲が待たれる。

オリックス・バファローズ


オリックス・小松聖


■小松聖(2008年=2年目)
36試合 15勝3敗0S 防御率2.53

 リーグ優勝同様、12球団で最も“新人王輩出”から遠ざかっている。チーム最後の新人王が誕生したのは2008年。当時、プロ2年目だった右腕・小松聖だ。同年は中継ぎとして開幕を迎えるも、4月に先発に転向すると、プロ初先発となった4月9日のソフトバンク戦(ヤフードーム)で5回1失点の好投で初勝利を手に。一時は中継ぎに配置転換されたが、後半戦から先発に復帰して15勝3敗、防御率2.51の好成績でタイトルを獲得した。翌09年にはWBC日本代表にも選出されたが、以降は故障もあって成績を残せず。16年限りで現役を引退した。現在は二軍投手コーチを務めている。

千葉ロッテマリーンズ



■石川歩(2014年=1年目)
25試合 10勝8敗0S 防御率3.43

 2014年にドラフト1位で入団し、開幕から先発ローテ入り。4月6日の日本ハム戦(QVCマリン)で初勝利を完投で飾ると、以降も勝ち星を重ね、最終戦となった10月1日の西武戦(QVCマリン)の完封勝利で10勝に到達。10勝8敗、防御率3.43の成績で新人王に輝いた。その後もチームの先発の軸として新人年から3年連続で2ケタ勝利をマーク。16年には最優秀防御率のタイトルも手にしている。昨季はWBC代表に選出されながらシーズンではまさかの3勝に終わったが、今季は復活を果たして開幕から先発陣をけん引。だが、中盤以降は蓄積疲労もあって失速し、9勝止まり。来季こそはフル回転でタイトル争いに絡むような活躍が求められる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



■則本昂大(2013年=1年目)
27試合 15勝8敗0S 防御率3.34

 ドラフト2位で入団した2013年、いきなり開幕投手に抜てきされた。新人の開幕投手はパ・リーグで杉浦忠(南海)以来、55年ぶりの快挙だ。このソフトバンク戦(ヤクオクドーム)では敗戦投手となったが、2戦目の登板でプロ初勝利。この年は15勝8敗の好成績を挙げて球団初のリーグ優勝、日本一に貢献し、新人王に選ばれた。翌14年から今季まで5年連続で最多奪三振のタイトルを獲得。昨年は史上初の8試合連速2ケタ奪三振の偉業も達成した。今季は黒星先行と苦しんだが、最終登板で6年連続2ケタ勝利に到達した。

写真=BBM
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