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DeNA東克樹 “2年目のジンクス”を吹き飛ばせ

 

真価が問われることになる2年目の大切さは、本人が一番理解している


 ソフトバンクの2年連続日本一で幕を閉じた2018年シーズン。NPBの公式行事としては、来週11月27日(火)に開かれる「NPB AWARDS 2018」を残すのみとなった。当日、タイトルホルダーとともに発表されるのが「最優秀新人」だ。

 記者の投票で選出され、年によっては接戦となる新人王だが、今年のセ・リーグはDeNAのルーキー、東克樹でほぼ決まりだろう。開幕から先発ローテに加わり、シーズンをとおしてその座を守り切った。11勝5敗、防御率2.45はリーグ2位、勝率.688はリーグトップタイと数字の面でも文句なしだろう。

 そんな東だが、10月には侍ジャパンに初選出されながら、左ヒジの炎症により日米野球への参加を辞退せざるをえなかった。とはいえ、現在はキャッチボールができるまでに回復しており、心配する必要はなさそうだ。「1年間先発で投げたことがなかったので、疲労があったのかもしれません。ヒジは順調に治ってきています。2月のキャンプには万全でいけると思います」。

 ルーキーイヤーを終えた東は「出来過ぎだった」と1年目を振り返る。さらなる飛躍を誓う来季だが、当然、各球団は今オフに投球データを洗い出し、対策を講じてくる。特に6戦5敗と新人に手も足も出なかった巨人は、あらゆる方向から170センチの小さな左腕を丸裸にしてくるだろう。

 プロ野球でよく言われる“2年目のジンクス”は、相手チームに徹底して研究され、対策を講じられてしまうことが原因に挙げられる。しかし、これに対して本人は、「データで打たれているようでは生き残れない。データうんぬんに負けないように、レベルアップするつもりです」と強い口調で言い切る。

 周囲からの注目と期待が一層高まる2019年シーズン。東は目標を「2年連続2ケタ勝利&規定投球回クリア」と定め、地に足を着けてプロ入り後初のオフを過ごす。
文=滝川和臣 写真=BBM
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