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新人研修制度が全廃へ?/週べ1965年2月8日号

 

 今年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

金田正一、大はしゃぎ


表紙は左が川上哲治、右上が阪神・藤本定義監督、下が東映・水原茂監督



 今回は『1965年2月8日号』。定価は50円だ。
 1月20日から多摩川で巨人のキャンプがスタート。目玉は、国鉄から移籍の金田正一だが、だれかれとなくつかまえてジョークを飛ばし、ランニングでも先頭を切るなど、大張り切り、というより、大はしゃぎだった。
 この時点で通算353勝ながら、まだ31歳。怪物だ。

 B級10年選手に人的補償があったかどうかは定かではないが、巨人の左腕・七森由康投手が金田の見返りとして巨人入りする、という記事もあった。

 1月19日には永田雅一パ・リーグ総裁が新人研修制度にあらためて反対宣言をした。
「新人がどんなプレーをするかはファンの楽しみである。研修制度はファンの夢を踏みにじるものだ。営業を自分で妨害しているようなものだ」
 東京はこの年、大型新人・山崎裕之を獲得。永田の気持ちは分かる。
 翌日、パはオーナー会議で同制度の全廃を決めたが、セはあくまで実行委員会決定を待つ、となった。
 この制度は63年に未成年者100試合、成年者50試合でスタートし、64年は72日間になっていた。

 同案の推進役だった内村祐之コミッショナーがパの動きに嫌気がさし、4月30日の任期切れの後、続投はしないのではないか、ともある。

 ドラフト制では、さまざまな意見が乱立しているが、基本的には新人のプール案と各チームの余剰戦力のドラフト(選抜会議)がセットになっていたようだ。

 創立30年目を迎えた阪急には、62年阪神優勝のキーマンの一人、青田昇がヘッドコーチとなった。
 西本幸雄監督は、
「この人以外にヘッドコーチに迎える人はいなかった。長い月日を費やして選手を育てる人はほかにもいるかもしれないが、すぐ効果があがる人は、この人だけだ」
 と獲得理由を説明した。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM

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