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セ・リーグ6球団 2019年奮起を望む選手は?

 

2018年は思うような結果を残せなかったが、もっとやれるはず。チームが栄光をつかむためには、その力が絶対に必要だ。セ・リーグ6球団の来季、奮起を望む選手を見ていこう。

読売ジャイアンツ



 昨季までは12球団で唯一、2年連続で規定打席に立った捕手だったが、今季は出番が激減した。2017年のWBCを戦った侍ジャパンの正捕手にしてゴールデン・グラブ捕手が、である。前半戦は新人の大城卓三に先発マスクを譲ることもしばしば。ただ、CS出場権をかけた終盤戦、そしてそのCSと出番を得ているところからも分かるとおり、経験と実績を評価されていることも確かだ。今季はレギュラーシーズン中に山口俊、CSでは菅野智之と組んで、2度のノーヒットノーランも達成した。ただ、来季は原辰徳新監督体制に変わり、さっそくFAで西武から炭谷銀仁朗を獲得。日本代表経験も豊富な捕手の入団で、立場は危うい。「1分でも、2分でも多いほうがいい」と指揮官が望むのは打撃を含めた総合力。30歳を迎えるシーズンを、定位置確保で飾れるか。

広島東洋カープ



 広島で来季の復活が待たれる選手のナンバーワンは、ピッチャーの薮田和樹だろう。2017年は15勝を挙げてチームの勝ち頭となったが、18年はまさかの2勝止まり。一軍での投球回もわずかに26回2/3にとどまり、シーズンの大半をファームで過ごした。ファームではストレートにも本来の威力を見せ、7勝0敗、防御率2.55と好成績を残したが、時折制球力の乱れが顔をのぞかせることがあり、一軍でのチャンスを何度ももらうことはできなかった。来季、どういう役割を前提とする扱いになるのかはまだ見えてこないが、一軍の先発枠も完全に埋まり切っているわけではない。何とか一昨年のような輝きを取り戻したいところだ。

阪神タイガース



 2017年にチーム最多の20本塁打を放った中谷将大。今季はさらなる飛躍が期待された。しかし、オープン戦で0本塁打、打率1割台と不振で、まさかの開幕一軍入りならず。一軍昇格は5月後半までずれ込んだ。一軍でも相手バッテリーに研究され、なかなか調子を上げることができなかった。結局、期待された本塁打は5本に終わり、試合数も77で打率.230と不本意な結果に終わった。だが、秋季キャンプでバットを振り込んで「こうやっていこうという形が見つけられた」と手応えをつかんだ。春季キャンプから勝負していき、2019年もう一度花を咲かせるつもりだ。

中日ドラゴンズ



 開幕時点で、もっとも信頼を寄せられていた中継ぎは、又吉克樹だっただろう。ルーキーイヤーの2014年に67試合に登板。抜群の安定感で、ブルペンを支えてきた。昨季までの成績を見れば、又吉が信頼されるのもうなずける。しかし、今季に限っては期待を裏切った。40試合に登板し、2勝5敗。防御率6.53は、今までで最悪の数字だ。さらに3失点以上を喫した試合が8試合。又吉の力量を考えれば、この成績では誰も納得しない。今季は佐藤優鈴木博志といった若手投手の台頭もあり、「勝利の方程式」の座を虎視眈々と狙っている。信頼とセットアッパーとしての地位を、来季は必ず取り返す。

東京ヤクルトスワローズ



 石山泰稚近藤一樹を筆頭に、燕の救援陣の奮闘がクローズアップされた今季だったが、そこに「秋吉亮」の名が並ぶことはなかった。プロ2年目の2015年から2年連続70試合登板を果たしたタフネス右腕だが、今季は35試合登板と、過去最少の数字に終わった。6月9日、不振を理由に登録を抹消されたが、これは自身初のこと。一軍復帰まで約2カ月を要した。復帰後は13試合に登板したが、防御率4点台から脱することはできなかった。「でんでん太鼓投法」と呼ばれる右腕が調子を取り戻すことができれば、ブルペンの層はさらに厚みを増す。19年は雪辱を期すシーズンとなる。

横浜DeNAベイスターズ



 ここ数年、ほぼ無風状態だったDeNA外野陣に風が吹き込んだ。今季は桑原将志がスタメンを外れ、梶谷隆幸と新人・神里和毅がケガで戦線を途中離脱するなど、中堅、右翼の入れ替わりが頻繁だった。乙坂智にとっては待ち望んだ外野レギュラーの座を奪う絶好のチャンスではあったが、出場したのは去年の83試合より少ない73試合。主に代打で起用され、打率.204、0本塁打、7打点と不満の残る成績だった。「試合に出続けるためには確実性が重要。やっぱり打たないと出られない」と本人も足りない部分を自覚している。今オフには昨年に続きメキシコでプレーしレベルアップを図った。8年目となる来季は勝負のシーズン。奮起を期待したい。

写真=BBM
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