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パ・リーグ6球団 2019年奮起を望む選手は?

 

2018年は思うような結果を残せなかったが、もっとやれるはず。チームが栄光をつかむためには、その力が絶対に必要だ。パ・リーグ6球団の来季、奮起を望む選手を見ていこう。

福岡ソフトバンクホークス



 ケガからの復活が待たれる。世代交代の波か、多くのベテラン選手たちが戦力外を言い渡された中で、和田毅は来季もソフトバンクのユニフォームを着ることが決まった。しかし、置かれた立場はこれまでとは違う。2016年の最多勝左腕もここ2年はケガに泣かされ、特に今年は自身初めて違和感を覚えたという左肩の状態が最後まで上がらず、一軍登板なしでシーズンを終えた。チームの日本一をテレビで見届けて思ったのは「来年は絶対、あの場所にいたい」。また、中日に移籍し、6勝を挙げカムバック賞に輝いた、元チームメートで同級生の松坂大輔にも刺激を受けた。このまま終わるわけにはいかない。まずは年内のブルペン入りが目標だ。

埼玉西武ライオンズ



 チームは10年ぶりの優勝を果たしたが、自身の成績には納得いっていないだろう。金子侑司、28歳。2016年に盗塁王に輝き、初めて規定打席に到達。だが、17年は足の故障で出遅れ90試合の出場に終わる。「今季こそ」と意気込んで迎えた18年だったが、打撃不振で二軍落ちするなど思うようにいかなかった。111試合の出場で打率.223、1本塁打、34盗塁。しかし、離脱機関がありながらリーグ4位の32盗塁をマーク。足や守備で貢献はあった。あとはバッティングのみ。来季は課題を克服して、ふたたび盗塁王に返り咲いていみせる。

北海道日本ハムファイターズ



 大谷翔平が抜け、チームの新エースとして期待された1年だったが期待に応えられなかったのが有原航平だ。20試合に登板して8勝(5敗)こそマークしたが、防御率はプロ入りワーストの4.55。大事な試合でことごとく打ち込まれ、シーズン中盤にはショック療法で一時的にクローザーに配置転換。栗山英樹監督が「ウチは有原が輝かないと優勝できない。何でもやる」と奮起をうながした。指揮官のその思いは有原にも痛いほど伝わり、シーズン終盤は先発に復帰して本来のピッチングも戻ってきた。この男のポテンシャルからすればこの程度の成績で終わるはずがない。2019年での完全復調、そして絶対的なエースの称号を手にするために背番号16の逆襲が待たれる。

オリックス・バファローズ


オリックス・T-岡田


 今春キャンプで右ワキ腹を痛め、調整が遅れて開幕に間に合わず。開幕2戦目に一軍合流も、初本塁打を放ったのは開幕から26試合目、4月30日のソフトバンク戦(京セラドーム)だった。5月6日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)、6月13日の広島戦(京セラドーム)では1試合2本塁打を放つなど徐々に復調傾向も、6月末に右ワキ腹を痛めて離脱。結局、今季は97試合出場にとどまり、打率.225、13本塁打、43打点。2010年に本塁打王に輝き、昨季は日本人最多となる31本塁打の実力からは寂しい成績だ。打線の低調が4年連続Bクラスの一因だけに、“浪速の轟砲”の復調は欠かせない。

千葉ロッテマリーンズ



 チームリーダーは「苦しいシーズンだった」と率直に吐露した。全試合出場こそ果たしたものの、打率.266、8本塁打、49打点は鈴木大地にとって物足りない数字と言わざるをえない。開幕から打撃の調子が上がらず「こんなに長い不調は初めて」と苦悩が続き、三塁にコンバートされた守備でも10失策と精彩を欠いた。それでも、シーズン終盤にようやく本来の堅実かつ力強い打撃を取り戻したことは来季へつながるはず。帳尻を合わせただけのようにも見えるが、本人は「来季への勝負はもう始まっている」と必死に取り組み続けた末の復調だった。それもそのはず。首脳陣は来季、ポジションが重なる安田尚憲に出場機会を与えたい意向を持っている。かつてない危機感を抱く背番号7の逆襲はなるか。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 昨季までに見せていた雄姿と比較すれば、今季のプレーは物足りないと言わざるを得ない。2016年、ドラフト3位で入団した茂木栄五郎。新人野手としては球団史上初となる「六番・遊撃」でスタメン出場を果たした。2年目の17年には一番に定着し、17本塁打をマーク。二番・ペゲーロともに「恐怖の一、二番コンビ」と呼ばれた。しかし3年目の今季は、オフに行った右ヒジのクリーニング手術の影響で調整が遅れ、なんとか開幕に間に合わせたものの、本調子にはほど遠かった。さらに8月、左ふくらはぎの打撲で登録を抹消された。100試合出場、89安打、打率.247は過去最低の数字。打線の火付け役を期待されるだけに、まずは万全なコンディションを取り戻したい。

写真=BBM
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