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根尾昂と堅守で強い中日ドラゴンズ

 

12月8日の新入団会見で来季より使用される新ユニフォームをまとって決意を述べた中日のドラフト1位・根尾昂。右は与田剛監督


 自他ともに認める練習の虫だ。「未知の世界」と話すプロ入りが決まり、「技術も、体も、まだまだ子ども」との自覚があるからこそ、より一層、練習への熱量が上がる。大阪桐蔭高からドラフト1位で中日入団が決まった根尾昂は、「結構高いレベル」をイメージし、年明け早々に行われる新人合同自主トレ、春季キャンプに向け準備に余念がない。

 岐阜県は飛騨市出身。野球といえばドラゴンズが当たり前の環境で育った。「小さいころは好きで、試合を見ていました」と話すが、2000年生まれの根尾がよく知るドラゴンズは、2004年に落合博満監督が就任して2011年の退任までに、リーグ優勝4度(2004、2006、2010、2011年)、日本一1度(2007年)の黄金時代の後期。大阪桐蔭高での3年間は寮生活で、さまざまな制限があり最近のプロ野球事情は「まったく分からない」ため、「僅差のゲームを守り勝つ強いチーム」がいまなお連想されるドラゴンズなのだという。

「華麗なのに堅実で、どんな打球もアウトにしてしまう」荒木雅博井端弘和の二遊間“アラ・イバコンビ”が守り勝つ野球を掲げた落合竜の象徴で、「一番大事なのは守備」、「プロではショート一本」を宣言している根尾に少なからず影響を与えているようだ。

 入寮までのテーマにも下半身の強化と、守備の基礎技術の向上を掲げ、でき得る準備をすべて整えてプロの世界にその一歩を踏み出すプランだ。

 1年目の育成方針は新人合同自主トレ、春季キャンプでの結果次第だが、二軍には内野守備走塁担当で荒木コーチが加わった。「堅守で強いドラゴンズ」を支えてきたキーマンの指導を受け、守備意識の高い根尾は、果たしてどんな進化を見せてくれるだろうか。

文=坂本 匠 写真=BBM
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