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ダークホースは淺間大基!日本ハムの正三塁手の座は誰の手に?

 

未知のポジションに挑戦中の淺間大基


「先入観にとらわれない。サードのポジションは僕が決めることではなく、状況が決めること」

 栗山英樹監督がレアードの後釜の正三塁手について言及した。4年にわたってホットコーナーを担ってきた助っ人の退団に「個人的にはすごく寂しい」と複雑な胸中を吐露しながらも、空いたポジションについては「やれる人は全員横並び」と年齢、実績、内外野のポジションを問わずに競わせる方針を口にした。

 2018年シーズンではレアード以外では横尾俊建が22試合、ヤクルトに移籍した太田賢吾が9試合、石井一成が8試合、杉谷拳士が3試合、渡邉諒が3試合で守った。現状で守りも含めて現実的なのは横尾になるだろうが、指揮官は驚きの構想をシーズン終了後の秋季キャンプで打ち出した。

 横尾、渡邉、石井一以外にも、外野が主戦場の近藤健介大田泰示、淺間大基にサードでの練習を課した。さらに過去に経験のある中田翔、またドラフト2位ルーキーの野村佑希にもチャンスを与えると明言。近年まれに見るサバイバルレースが始まっている。

 この中でダークホースという言い方が正しいか分からないが、うまくハマれば大化けの予感が漂うのがプロ5年目を迎える淺間大基。高卒入団ながらルーキーイヤーから46試合に出場し、その打撃センスは「天才」と首脳陣も熱視線を送り続けているが、毎年のよう度重なるケガもあって思うような力を発揮できずにいる。

 現状の外野陣は西川遥輝、大田、近藤らのほかにも、台湾球界のスーパースター・王柏融も加入した最激戦区。それだけに出場機会を得るためには、サードへのコンバートがもし実現すれば淺間にとっても大きなチャンスになる。

 秋季キャンプから外野と並行して取り組んでいるサードの守備。野球人生初のポジションに試行錯誤しながらも「どこでもいいので試合に出たいので、本当にありがたいと思っています」と精力的に向き合っている。

 2019年シーズン、栗山ファイターズの新たな武器になるかもしれない可能性を秘めた「サード・淺間」。この状況を飛躍への大きなチャンスに代えて。背番号26の覚醒をいまは楽しみに待ちたい。

文=松井進作 写真=BBM
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