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川口和久WEBコラム

吉田も根尾も焦りは禁物だよ/川口和久WEBコラム

 

新人は球界の宝、吉田も焦らず、じっくり



 12球団の春季キャンプが始まった……というか、もう真っ只中か。

「週べ」のコラムでも何度か書いたが、一昔前のキャンプとはすっかり様変わりしている。
 とにかくペースが早い。第1クールからの紅白戦も珍しくなくなったしね。

 若手だけじゃなく、中堅、ベテランの選手まで、自主トレでかなりきっちり仕上げてきて、ピッチャーであれば、キャンプ初日からブルペンで捕手を座らせて投げても珍しくない。

 昔は、シーズンが終わってからキャンプまでゴルフくらいしか体を動かさないベテランがたくさんいて、まずは体を絞るところからだったのにね。

 ただ、少し心配なのはピッチャー。
 野手は多分、ある程度、最初からペースを上げてもいいと思うけど、投手は肩やヒジもある。
 若手でアピールしなきゃいけないボーダーの選手ならいいけど、実績ある30歳前後くらいの選手、たとえば巨人菅野智之が自主トレから捕手を座らせた、というニュースを見ると、正直、ちょっと早すぎる気がする。

 実際、WBCがあった年は仕上げを早くし過ぎてシーズン中に故障したり、調子を落とす選手が続出した。もちろん、菅野クラスになればシーズンを投げ抜くことから逆算し、いろいろ考えているんだろうけど、少し怖いな。
 
 ルーキーも同じ。新人選手では今年は高卒選手が話題になったが、二軍スタートになった日本ハム吉田輝星は、調整が遅れてるのかと思ったらキャンプ序盤から連日ブルペン入りしている。
「150キロももうすぐ出そう」という記事があったけど、ダメだよ、あおっちゃ。

 アマチュアからのピッチャー、特に高卒選手なら、いかにコンスタントにトップレベルの球を投げられる体とフォームをつくるかが、この時期の課題。アマ時代に最速150キロという投手がプロ入り後、140キロ前後というのも、よくあるけど、これは100球投げたら10球くらいしか出せない球だから。

 別に145キロでもいいけど、100球投げたら80球、自分のベストの球を投げられるのが一流の証し。飛ばし過ぎが心配だな。

 野手では中日根尾昂がふくらはぎ痛で出遅れた。与田剛監督が「焦るな」と直接自主トレで伝えたらしいけど、まずはケガを治すのに集中したほうがいい。

 一流のプロ野球選手は、ケガが少ないし、早く治る。これは代謝機能もあると思う。頑張ってアピールするのもいいけど、練習とともに食事や休養もしっかりとって代謝を上げてほしい。
 特に食だね。いまの若い選手はびっくりするくらい食が細いから。

 俺から新人諸君に送るアドバイスは与田監督と同じ「焦るな」。まだまだ野球人生の先は長いし、長くしなきゃいけないからね。

写真=BBM

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