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仙台の新名物!? 楽天2019年バージョン新応援歌

 

2004年の球団創設以来、宮城の地にプロ野球文化を根付かせてきた楽天。19年シーズンは新応援により、さらに盛り上がりを見せるはずだ(写真は2011年)


 NPB12球団の本拠地球場で唯一、鳴り物応援が禁じられているのがイーグルスのフランチャイズ・楽天生命パーク宮城だ。

 プロ野球応援と言えば、広島がルーツとされる「トランペット応援」が主流であった。つまり、楽器がスタンドをリードしてきたわけだが、最近では「声」を前面とした個人応援歌、チャンステーマがトレンドとなっている。

 そのけん引役が、ロッテだったと記憶する。新たな応援文化を作り上げたのは、元ロッテ応援団長の神俊雄氏である。神氏はプロ野球だけでなく、高校野球応援にも力を入れている。2017年夏は早稲田佐賀高、18年夏は奈良大付高から作曲依頼があり、甲子園のアルプス席を彩ったのは記憶に新しい。

 昨年から神氏は楽天球団の職員となり、イーグルス応援にも一石を投じている。2月17日には仙台市内でファンを交えての初の「応援決起集会」が開催された。そして、今年は2回目。2月16日、楽天生命パークの敷地内にあるイーグルスドームで、昼夜の二部制で盛大に行われた。

 会費1000円のチケットは完売。球団主催の応援イベントは珍しいケースであり、それだけ、ファンと一体となって盛り上げていこうという姿勢が感じ取れる。

 この場で2019年バージョンの新応援歌が披露された。神氏のプロデュースによるもので、ノリの良い曲が勢ぞろいした。楽天の本拠地である楽天生命パークは冒頭のとおり、鳴り物応援ができないため、声を中心とした神氏のスタイルは場内とピッタリ融合するのだ。

 この日のツイッターでは「ジントシオ」がトレンドワード入り。野球ファンがすぐにSNSで話題にするほど、注目度が高いイベントだった。一部では、これまでの応援歌が消滅することによる批判的な意見もあるようだが、これも楽天への愛着の裏返し。こうした声も一時的なものと思われる。

 数試合も経験すればすぐに覚えられ、子どもや女性にも受け入れやすいテーマばかり。2004年の球団創設以来、宮城の地にプロ野球文化を根付かせてきた楽天。多くの人のハートをつかんできた実績のある神氏の曲は、杜の都・仙台においても名物となる日も近い。

文=岡本朋祐 写真=BBM
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